チラシもSNS画像も自分で作れる|無料AI画像生成の実務入門

「SNSに載せる画像、毎回どうしよう」「チラシを作りたいけれど、デザインを頼むお金も時間もない」——中小企業や個人事業では、”見せる画像”の用意が地味な悩みになりがちです。じつは今、その最初のたたき台を無料のAIでその場で作れる時代になっています。

今回は、名古屋で中小企業の「外部CMO(社外のマーケティング責任者)」として伴走する私、マークレストが、AIによる画像生成を、実務でどう使えるか・どこに気をつけるべきかを、なるべく専門用語を使わずに解説します。特定のツールを売り込む記事ではありません。まずは「無料でここまでできる」という現在地を、正直にお伝えします。

いま、画像づくりはここまで来ている

AIによる画像生成とは、「こういう画像がほしい」と文章で伝えると、AIが数秒で絵や写真風の画像を作ってくれるしくみです。代表的なものに、Googleのスマホアプリ「Gemini(ジェミニ)」の画像生成機能があります。

この分野は進化がとても速く、直近でも2026年6月末にGoogleが新しい画像モデル「Nano Banana 2 Lite(ナノバナナ・ツー・ライト)」を発表し、より速く・低コストに画像を作れるようになりました。むずかしい名前は覚えなくて大丈夫です。要は「無料でも、実用に耐える画像が、前より速く作れるようになってきた」ということです。

Googleの公式ヘルプによると、Geminiアプリでは、AIプランに入っていない無料の利用者でも画像を作って1K解像度でダウンロードできます(2K解像度でのダウンロードは有料のGoogle AIプラン向けです)。ただし、無料では1日に作れる枚数に上限があります。文章で指示して作るだけでなく、できた画像の一部だけを直す手持ちの写真をアップロードして加工する複数の画像を組み合わせて新しい1枚を作るといった編集もできます。看板やチラシに載るような文字も、以前よりきれいに描けるようになっています。なお、たくさんの画像をまとめて扱ったり、より高い画質で仕上げたりといった本格的な使い方では、有料プランのほうが向く場合もあります。

中小企業の集客で、こう使える

機能の説明だけではピンと来ないので、日々の集客の場面に置き換えてみます。

① SNS投稿やブログのアイキャッチ画像

「秋の新メニューを知らせる、温かみのある正方形のSNS画像を作って」と頼めば、投稿用のたたき台がすぐ手に入ります。毎回フリー素材を探して回る時間を、大きく減らせます。以前ご紹介したAIに書類そのものを作らせる使い方(Geminiのファイル生成)と組み合わせれば、「文章も画像もAIで下ごしらえ」が現実的になります。

② チラシ・POP・メニューのたたき台

店頭のPOPやA4チラシの”下書き”を、AIにラフに起こしてもらう使い方です。完成品をそのまま使うというより、「方向性を素早く形にして、判断のたたき台にする」のが得意分野。1枚だけ作って悩むより、3案そろえて見比べるほうが、良し悪しの判断は早くなります。

③ 商品イメージや背景づくり

手持ちの商品写真をアップロードして「背景を明るい木目のテーブルに差し替えて」と頼む、といった加工もできます。撮り直しの手間をかけずに、掲載イメージのバリエーションを増やせます。

使い始めは、スマホひとつで

特別な準備は要りません。おおまかな流れはこうです。

  • スマホにGeminiアプリを入れ、Googleアカウントでサインインする。
  • 「画像を作って」と伝え、どんな画像がほしいかを日本語で具体的に書く(用途・雰囲気・色・縦横の形など)。
  • 出てきた画像を見て、「文字をもう少し大きく」「背景を白に」と会話で微調整する。

コツは、ひとことで完璧を狙わないことです。ざっくり作って、会話で少しずつ近づける。これがAI画像とうまく付き合う近道です。

便利だからこそ、守りたい3つのこと

ここが最も大切です。マークレストは「できること」と同じくらい「気をつけること」を正直にお伝えします。特に画像は、法律やブランドに直結します。

著作権・プライバシーを侵害しない

Googleの公式ヘルプにも、「第三者の著作権やプライバシーの権利を侵害しないようにしてください」と明記されています。実在のキャラクターや他社のロゴ、他人の顔写真をそのまま作らせる・加工するのは避けましょう。集客用の画像は人目に触れるからこそ、ここは慎重に。生成AIの注意点全般は、以前まとめた生成AIの落とし穴と中小企業3つの守りもあわせてご覧ください。

「AIが作った画像」だと分かる印が入る

Geminiなどで作った画像には、Googleの「SynthID(シンセアイディー)」という人の目には見えない電子透かしが埋め込まれます。これは画像が作られた瞬間に付与され、トリミングや加工をしても残るように設計されたもので、「これはAI生成物です」と後から判別できるしくみです。隠して使うものではない、という前提で付き合うのが健全です。あわせて、Google公式も「公開・使用する前に、自分自身で検証して慎重に判断してください」と促しています。文字の誤字や、事実と違う描写がないか、出す前に必ず自分の目で確認しましょう。

“見た目”を作ることと、”ブランドを機能させる”ことは別物

ここはマークレストの信条です。マークレストにとってデザインとは、見た目を整えることではなく、経営の課題を「どう解決するか」を設計することだと考えています。AIは、たたき台やSNSの1枚を素早く用意する”手段”としては非常に強力です。一方で、「その画像が誰に何を思わせ、どんな行動を促すのか」という設計は、AIに丸投げできる部分ではありません。日々の量産はAIで軽くし、勝負どころ(お店の顔になるロゴや、成果を左右する提案の見せ方)は設計に手をかける。この線引きが、限られた時間とお金を無駄にしないコツです。

まとめ:まずは”1枚”、無料で作ってみる

新しい技術と身構える必要はありません。この分野の良いところは、今日、スマホひとつで、無料で試せることです。次の一手は、とてもシンプルです。

  • 次のSNS投稿用の画像を1枚、「〇〇を伝える画像を作って」とAIに頼んでみる。
  • 気に入らなければ、会話で3回だけ直してみる。それでも15分ほどで終わります。

触ってみると、「自社のどの場面で使えそうか」の肌感覚がつかめるはずです。そのうえで、「うちの集客だと、どこをAIに任せて、どこにお金と手間をかけるべきか」を整理したくなったら、それこそが外部CMOの出番です。マークレストのサービス紹介はこちらからご覧いただくか、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。名古屋の中小企業の”右腕”として、御社にとって本当に効く一手を一緒に考えます。

※本記事で紹介した機能・仕様・提供条件は、Google公式ブログおよびGeminiアプリ公式ヘルプの情報(2026年7月15日確認)にもとづきます。生成AIの仕様は変化が速いため、ご利用時は必ず公式の最新情報をご確認ください。