会議のあと議事録を書かない|録音をAIに読ませる入門

会議や打ち合わせが終わったあと、「さて議事録を書かなきゃ…」とため息が出る。あの作業、地味なのに時間を食いますよね。1時間の会議を思い出しながら文章にまとめると、それだけで30分〜1時間。おまけに「あれ、あの件どう決まったっけ?」と記憶があいまいになることもあります。

この”地味に重い”議事録づくり、いまAI(人工知能)に会議の録音を「読ませる」だけで、下書きを自動で作ってもらうやり方が広がっています。しかも、無料で試せます。この記事では、パソコンが得意でない方でも今日30分で1回試せるように、専門用語をかみくだいて解説します。

そもそも「録音をAIに読ませる」ってどういうこと?

むずかしく考えなくて大丈夫です。やることは、たったこれだけです。

  • 会議をスマホやパソコンで録音する(または、あとで文字にした「文字起こし」を用意する)。
  • そのデータをAIのツールに読み込ませる(アップロードする)
  • AIが中身を読んで、要約・決まったこと・やること(TODO)を自動でまとめてくれる。

「TODO(トゥードゥー)」とは、”これからやること・宿題”のことです。たとえば「◯◯さんが来週までに見積もりを送る」といった、次のアクションのことですね。AIはこうした「誰が・いつまでに・何をする」を、長い録音の中から拾い出して一覧にしてくれます。

代表的な例のひとつ「NotebookLM」

こうしたツールはいくつかありますが、代表的な例のひとつが、Googleが提供する「NotebookLM(ノートブックエルエム)」です(NotebookLM 公式サイトはこちら)。読み込ませた資料の中身をもとに、質問に答えたり要約を作ったりしてくれるツールです。

このタイプのAIには、議事録づくりに向いている特徴があります。それは「読み込ませた資料の中だけを見て答える」設計だということ。会議で実際に話していないことが混ざりにくいので、”事実を正しく残す”という議事録の役割に合っているのです。「勝手に話を盛られたら困る」という不安が少ない、と言い換えてもいいでしょう。

もちろん、ツールは他にもいろいろあります。大事なのは特定の1つにこだわることではなく、「まず自分に合うものを1つ試してみる」こと。ここではその入口として、無料で始められる代表例を紹介しています。

無料で試せる。ただし「上限」はある

うれしいことに、こうしたツールの多くは無料でも試せます。いきなりお金を払う必要はありません。ただし、無料版には使える回数などの上限(制限)が設けられているのが一般的です。

「毎日たくさん会議がある」という会社だと、無料の範囲では足りなくなることもあります。具体的にどこまで無料で使えるかは、公式サイトの案内が最も正確です。使ってみて「これは役立つ」と感じたら、そのときに有料プランを検討すれば十分です。まずは無料の範囲で、1回試すところから始めましょう。

今日30分でできる「3ステップ」

やり方は、大きく3ステップです。次の会議で、さっそく試してみてください。

ステップ1|録音する

スマホのボイスメモ(録音アプリ)でも、オンライン会議ツールの録音機能でも構いません。まずは会議の音声を残します。録音する前に「この会議、記録のために録音させてください」と一声かけるのがマナーです。相手の同意を取っておくと、あとでトラブルになりません。

ステップ2|AIに読ませる

録音データ(または文字起こし)をツールに読み込ませ、「この会議の要約と、決まったこと、やること(TODO)を箇条書きでまとめて」とお願いします。むずかしい命令は不要で、話し言葉でお願いするだけで大丈夫です。数十秒〜数分でAIが下書きを返してくれます。

ステップ3|人が最終チェックする

ここがいちばん大事です。AIが作るのは、あくまで”下書き”。AIの下書きは、必ず人の目で最終チェックしてから使ってください。そのまま鵜呑みにして配ってはいけません。理由は次の章で説明します。

ここだけは注意|AIは万能ではない

とても便利なAIですが、苦手なこともあります。とくに次のような場面では、聞き取りや要約の正確さが落ちることがあります。

  • 専門用語や社内だけの言い回し:業界特有の言葉や、御社だけで通じる略語は、AIが取り違えることがあります。
  • 方言や独特のなまり:標準的な話し方から外れると、聞き取りの精度が下がる場合があります。
  • 複数人が同時に話す:何人もが一度にしゃべると、誰の発言か・何を言ったかがあいまいになりがちです。

だからこそ、「AIの下書きは、人が最終チェックしてから使う」が鉄則です。AIは”9割の下書き”を一瞬で作ってくれる優秀なアシスタント。でも、最後の1割の「正しさの担保」は人がやる。この役割分担が、失敗しないコツです。

もう1つ大切なのが、情報の入力ルールです。会議には、お客様の個人情報や、外に出せない機密が含まれることがあります。「何をAIに入れてよくて、何を入れてはいけないか」は、使い始める前に社内でルールを決めておくと安心です。この点は別の記事でくわしくまとめています(→ 生成AIのリスクと3つの守りはこちら)。

「まず1つ試す」が、いちばん確実な第一歩

AIやDX(デジタルで仕事を変えること)と聞くと、大がかりで難しそうに感じるかもしれません。でも実際は、「次の会議の議事録をAIに下書きさせてみる」——たったこれだけの小さな一歩から始められます。うまくいけば、毎回の議事録づくりが少し軽くなる。合わなければ、やめればいい。無料で試せるうちに、まず1回やってみる。それが確実な第一歩です。

マークレストは、名古屋を拠点に、中小企業の”外部CMO(社外のマーケティング責任者)”として伴走しています。生成AIを使った業務効率化の支援も守備範囲のひとつ。「議事録の次は、うちの会社の何をAIで軽くできる?」——そんな交通整理から一緒に考えます(→ 支援サービスの内容を見る)。

まとめ|次の一手

  • 議事録づくりは、録音をAIに”読ませる”だけで下書きを自動化できる。全業種で使える”地味に重い作業”の軽減策。
  • 代表的な例のひとつが、GoogleのNotebookLM。読み込ませた資料の中だけを見て答えるので、”言っていないこと”が混ざりにくく議事録に向く。
  • 多くは無料で試せるが、使える回数などの上限がある。くわしくは公式サイトで確認を。
  • 手順は「録音 → AIに読ませる → 人が最終チェック」の3ステップ。専門用語・方言・同時発言では精度が落ちるので、下書きは必ず人が確認してから使う。
  • 次の一手:次の会議で1回だけ試す。今日30分で、録音アプリとNotebookLMの登録まで済ませておく。

「試したいけど、うちの場合どう始めればいい?」——迷ったら気軽にご相談ください。御社の仕事に合った”最初の一歩”を、一緒に見つけます(→ お問い合わせはこちら)。