2026年8月31日から、Googleの検索でAIが作る答えに自社のリンクが何回出たかを、Search Consoleで無料で数えられるようになりました。今日やる1手と、この数字を足し算してはいけない理由を、名古屋の外部CMOが解説します。
「AI検索に、うちのサイトは出ているのだろうか」——この問いに数字で答えられた方は、これまでほとんどいなかったと思います。(ここでいうAI検索とは、検索したときに、AIが答えの文章を作って見せてくれる仕組みのことです。)
先に結論です。2026年8月31日から、Googleの検索でAIが作る答えの中に自社のリンクが何回出たかを、無料で数えられるようになりました。数える場所は Search Console(サーチコンソール/自社サイトがGoogle検索でどう見えているかを確認できる、Google公式の無料の画面)です。推測でも、外から見た推定でもなく、Google自身が数えた自社の数字です。
ただし、この数字には読み方があります。いちばん大事なのは、ほかの数字と足してはいけないということ。読み間違えやすいところが全部で3つあるので、後半でまとめてお伝えします。
①〜⑤は、先にひととおり読んでから①のリンクを開いてください。
今日はここまでで十分です。この1行があるだけで、次に見たときに「増えたのか、減ったのか」を自分の記録で言えるようになります。
これは異常ではありません。Googleのヘルプに、出ない理由が2つはっきり書かれています。①まだ順番が回ってきていない、②表示された回数がまだ少ない——の2つです(原文は後半に引用します)。このほかに、誰かが「AIに出さない」設定にしている場合もあります。これも後半の「同じ日に開いた「逆の設定」」で触れます。アクセスの多くない小さなサイトほど②に当たりやすくなります。あなたのサイトが悪いという意味ではありません。
この場合も手ぶらでは終わりません。紙に「◯月◯日時点、生成AIの画面は出ず」(画面はあるのに数字が出ていない、または0のときは「◯月◯日時点、合計表示回数は0」)と1行だけ書いてください。いつから出はじめたのかを、あとで自分の記録で言えるようになります。そして今日は、それ以上何もしなくて大丈夫です。
ここからは根拠です。Google Search Console ヘルプの「生成 AI パフォーマンス レポート(検索)」に、こう書かれています。
これらの分析情報は、2026 年 8 月 31 日付けで世界中のすべてのウェブサイトにリリースされました。
「世界中のすべてのウェブサイト」ですから、大企業だけの機能ではありません。数えられる中身は次のとおりです。
インプレッション数とは、Google 検索の生成 AI 機能でユーザーにサイトへのリンクが表示された回数です。
(「インプレッション数」は業界の言い方で、要するに表示回数のことです。この記事では以降「表示回数」で統一します。)
ここでいう「生成 AI 機能」に含まれるのは、ヘルプによれば「AI による概要」(検索したときに、AIが要点をまとめた文章を出してくれるもの)と「AI モード」(AIと会話するような形で調べられる、専用の検索画面)の2つです。なお、試験中の機能を先に試せる「Search Labs」の分は入りません。
Search Labs の試験運用版のデータは、現在開発中であるため、Search Console には含まれません。
先ほど「異常ではありません」と書いた根拠が、これです。同じヘルプの「レポートが表示されませんか?」という項目に、理由が2つ挙げられています。
段階的にリリースされているため、一部のプロパティはこのレポートにアクセスできません。
サイトが Google 検索の生成 AI 機能で十分なインプレッション数を獲得していません。
(「プロパティ」=Search Console に登録した1つ1つのサイトのことです。)①はGoogle側の順番待ち、②は表示回数がまだ少ないというだけの話で、どちらもサイトの出来の良し悪しとは関係ありません。とくに②は、地域の中小企業のサイトなら十分にあり得ることです。
もう1つ、ヘルプには注記が添えられています。
これは、[検索の生成 AI 機能] からサイトを除外したことが原因である可能性があります。
誰かがその設定を触っていた場合は、それが理由のこともある、という意味です。設定の場所と見方は、後半の「同じ日に開いた「逆の設定」」でお伝えします。ただし、確認するのは「見るだけ」にしてください。理由も後半に書きます。
ヘルプには書かれていない、実際の画面の話をします。私も自分のサイトの Search Console で開いて、確かめました。(自社の実数は母数が小さすぎて一般化できないので、数字そのものは載せません。書くのは画面の作りだけです。)
つまり、この画面で分かることと分からないことは、はっきり分かれています。
| この画面で分かること | この画面では分からないこと |
|---|---|
| AIが作る答えの中に、自社サイトへのリンクが表示された回数(合計表示回数) | その表示から、実際に自社サイトへ来た人の数 |
| どのページが/どの国から/どの端末で/どの日に、という内訳 | どんな言葉で検索されて出たのか(検索キーワード) |
いちばん多いであろう誤解が、これです。この表示回数は、これまで見ていた「検索パフォーマンス」の表示回数とは別枠の、新しい数字ではありません。ヘルプ「生成 AI パフォーマンス レポート(検索)」に、こう書かれています。
生成 AI パフォーマンス レポートには、パフォーマンス レポート(検索結果)のウェブ検索タイプからのデータが含まれます。
言い換えると、生成AIの表示回数は、もともとの検索(ウェブ検索)の表示回数の「うちの何回か」(内数)だということです。ですから、
ここを間違えたまま社内の報告書に書くと、翌月から数字のつじつまが合わなくなります。足すのではなく、内訳として見る。これだけ覚えておけば十分です。
この画面にあるのは表示回数だけです。そこから実際にサイトへ来た人の数(訪問)は、ここには出ません。ですから、この数字が多いことも少ないことも、
私が自分の画面で見たかぎり、大きく出ている数字のカードは「合計表示回数」だけでした。実際に何人来たのかを見たいなら、それは別の道具(アクセス解析)の仕事です。ここでは無理に読み取ろうとしないほうが、判断を誤りません。
「思ったより少ない」と感じたときに、この数え方を知らないと理由が分かりません。同じヘルプに、こうあります。
生成 AI 検索結果機能に同じサイトからの検索結果が 2 件表示された場合、グラフの合計ではそれらが単一のインプレッションとしてカウントされます。
つまり、1回のAIの答えの中に、自社のページが2つ紹介されていても、合計では1回ということです。露出の「密度」ではなく、「何回の答えに顔を出したか」を数えている数字だと理解してください。少なく見えるのは、そういう数え方だからかもしれません。
ここからは、私が名古屋で見てきた範囲での見立てです。調査に基づく数字ではありません。
名古屋や岐阜、四日市のあたりには、「部品名+加工+愛知」「◯◯工事+見積」のような調べもの寄りの検索でサイトを見つけてもらっている会社が少なくありません。部品の加工や、設備工事を手がける会社が典型です。
こういう調べもの寄りの検索ほど、AIが先に要点をまとめてしまう場面と重なりやすい——これは私の見立てであって、調査結果ではありません。だからこそ、見立てのまま「AI対策に何かしないと」と投資を決めてしまうのが、いちばんもったいない。これまでは、効いたのかどうかを、あとから確かめる手立てがありませんでした。すでに何か手を打たれている場合も、それが無駄になるわけではありません。今日の数字は、その取り組みがAI検索での表示回数に表れているかどうかを、これから確かめるための最初の物差しになります。
私がいつも同じ順番でお伝えしているのは、経営のボトルネック(詰まっている一番の課題)がどこにあるのかを数字で確かめてから、道具を選ぶということです。今日の1手は、まさにその「確かめる」の最初の1歩にあたります。数字を1つ持ったうえで、しばらく何もしない。それが今の正解だと、私は考えています。
なお、AI検索まわりで「やらなくていいこと」については別の記事にまとめてあります。あわせてご覧ください。
実は8月31日に開いたのは、数える画面だけではありません。AIが作る答えに自社を出さないようにする設定も、同じ日にすべてのサイトへ開かれています。ここからは、Search Console ヘルプの「検索の生成 AI 設定」のページに書かれていることです。
2026 年 8 月 31 日より、この設定は世界中のすべてのウェブサイトにリリースされています。
場所は、同じヘルプにこう書かれています。
Search Console の [設定] > [検索の生成 AI] から確認、管理できます。
なお、権限の分け方によっては、この設定の画面そのものが出てこないことがあります。出てこなければ、それで結構です。今日やることは何もありません。
私の画面では、その設定のセクションの見出しだけが「AI controls」と英語のままで、その中に日本語で「検索の生成 AI」と並んでいました。探すときの目印になります。また、ヘルプには選択肢が3つ書かれていますが、私の画面に出た選択肢は「含める」「除外する」の2つだけでした。3つ目は、上位にあたるサイト(親プロパティ)が登録されている場合の選択肢です。私のサイトにはそれが無いため、出てこなかったものと思われます。「書いてあるのに無い」と焦らなくて大丈夫です。
そして、「含める」の側に「デフォルト」というバッジが実際に付いていました。ヘルプの記述とも一致します。
これは、すべてのプロパティのデフォルト設定です
(ここでの「プロパティ」も、先ほどと同じくSearch Console に登録した1つ1つのサイトのことです。)つまり、何もしていない会社は最初から「含める」側にいます。今日、何もしないことが正しい状態です。私は閲覧しただけで何も変えていませんが、その間[保存]のボタンはグレーのままで押せませんでした。選び直して[保存]を押さないかぎり、設定は変わりません。
もし「除外する」が選ばれていたら、それが数字の出ない理由かもしれません。その場合だけは、閉じる前に「誰が、いつ、何のために変えたのか」を社内やサイトを作った会社に確かめてください。戻すかどうかを決めるのは、その確認のあとで十分です。
結論として、今日この設定を触る理由がある会社は、ほとんどありません。目的(学習を止めたい)と手段(この設定)がずれている場合が多く、押せば見つけてもらう機会だけが減ります。見るだけにして、閉じてください。
ここが、実は最も多いかもしれません。順番に切り分けます。
まだ開いていない方は、まずSearch Console をこのリンクから開き、ふだんお使いのGoogleアカウントでサインインしてみてください。そのうえで、次のどちらに当てはまるかを見ます。
そもそも登録が無かった場合も、慌てる必要はありません。登録は無料です(Googleは公式に無料のサービスと説明しています)。何が見えるようになるのかは、SNSアカウントを例にしたこちらの記事で解説しています。
名古屋のマークレストで私がお引き受けしているのは、こうして手元に集まった数字を並べて、どこが詰まっているのかを一緒に見極め、どこから手を付けるかを整理するところです。数字を持つところまでは、今日ご自身でできます。
その「一緒に見極める」「順番を整理する」——ここは有償のご支援になります。無料でお受けしているのは、次にご案内する初回面談(90分程度)までです。
まずは話を聞いてみたい、という段階でしたら、無料相談はこちらのお問い合わせフォームからどうぞ。
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※本記事の内容(Googleのヘルプの記述および画面についての説明)は、2026年9月3日時点のものです。私が自分の Search Console を開いて確認した内容を含みます。Googleの画面の作り・項目名・仕様・ヘルプの記述は変わることがあります。また、画面の見え方はご利用の環境によって異なる場合があります。最新の内容は上記のGoogle公式ヘルプでご確認ください。