Web集客のボトルネック

平日だけのGoogle広告、月の費用は日額×30.4まで使われうる

この記事の要点

平日だけ(曜日を止める)Google広告は、2026年6月1日から月の上限(日額×30.4)まで使うペースに変わりました。時間帯だけの設定は対象外、上限まで必ず使われるわけでもありません。日額×30.4と実績を紙に並べる1手を解説します。

Google広告を「平日だけ」出している会社は、月の広告費を「1日の予算(日額)×平日の日数」で見込みがちだと、私は見ています。

結論です。Googleの公式ヘルプによれば、特定の曜日に広告を止めているキャンペーン(広告のまとまり)は、2026年6月1日から、月の費用の上限(日額×30.4)まで費用が使われるように、Googleが使うペースを調整する仕組みになりました。Google自身の例では、日額100米ドル・月20日配信のキャンペーンが、これまでは月2,000米ドル、新しい仕組みでは3,040米ドルになるように調整されます。日額が6月より前の考え方のままなら、6月以降の広告費が、思っていた月額より多くなっている可能性があります(私の見立てです)。

ただし、上限まで必ず使われるわけではありません。実際の額は、広告を出せる枠の空き具合・競合・入札の目標などで変わる、とGoogleは注記しています。

この話の対象かどうか

  • (a) Google広告で、特定の曜日を止めている(例:土日は出さない)→ 対象です。曜日と時間帯の両方を絞る設定(例:平日の9時〜18時だけ)も、対象と読むのが自然です(私の読み。理由は後半に)。どちらと読んでも、月の請求の上限(1日の予算の30.4倍)は変わりません。スマート アシスト キャンペーンなど、対象外の種類もあります(後半に)。
  • (b) 時間帯だけを止めている(例:夜だけ止める)、または毎日・終日出している → 今回の変更の対象外です(共有予算は後半に)。Googleは「1 日の特定の時間帯にキャンペーンをオフにする広告のスケジュールには影響しません。」と書いています。月の上限が日額×30.4であることは前から同じなので、その額を払えるかだけ確かめてください。
  • (c) 運用を任せていて、設定が分からない → ①の1行を相手に送るところまでが、今日の1手です。
  • (d) Google広告を出していない → 対象外です。

今日やる1手

  • ① 広告のスケジュール(広告を出す曜日や時間帯を決める設定)が、曜日を止めているか、時間帯だけかを確かめる。任せていれば、次の1行を送ってください。
    「広告は、どの曜日と時間帯に出す設定になっていますか。キャンペーンごとの1日の予算(6〜8月に変えていれば、変えた月も)と、6〜8月の月ごとのGoogle広告の費用も教えてください。」
  • ② 曜日を止めているなら、6〜8月の各月について、その月に広告を出す設定だった日数を数える。平日だけなら、どの月も20日以上あります。
  • ③ 月ごとに、②の日数が16日以上なら「日額×30.4」、15日以下なら「日額×2×②の日数」を紙に書く。Googleの計算です。キャンペーンが複数あれば1本ずつ書き、合計も。
  • ④ 6月・7月・8月の実際の広告費(管理画面の月ごとの費用、または月ごとの請求書)と、自分が思っていた月額(決めていなければ、日額×②の日数)を、③の横に月ごとに並べる。

1手が終わったかの手がかり:月ごとに、③の数字、思っていた月額、実績の3つが1枚の紙に並んだら、今日の1手は終わりです。

並べたあと

実績が思っていた月額より多ければ、日額を決め直すかどうかを決めてください(決め直さない、も判断です)。Googleの例では、20日配信で月2,000米ドルにしたいなら、日額を約66米ドルにする計算です。

思っていた月額に収まっていれば、今は決め直さなくてかまいません。ただ、③の数字までは使われうるので、その額を払えるかどうかだけ確かめておいてください。

円の例は私の算数です。日額3,000円・平日だけ(16日以上)なら、上限は3,000×30.4=91,200円。6月より前の考え方(3,000円×21日)なら63,000円です。上限なので、毎月その額になるとは限りません。

紙に並べるときの細かい点

  • キャンペーンが複数あるとき:③を1本ずつ書いたうえで、その合計も書いてください。実績が合計でしか分からなければ、合計どうしで並べます。曜日を止めていないキャンペーンも、1か月の上限は日額×30.4です。共有予算で1つの予算を分け合っているキャンペーンは、キャンペーンごとに重ねて書かず、その予算を1本として書いてください(共有予算での当てはめ方の例は、Googleのこのページにはありません)。
  • 6〜8月の途中で日額を変えた月があるとき:その月の③の欄には「途中で変更」とだけ書き、比べるのはほかの月で構いません(変えた月の上限の計算は、後半の「月の途中で日額を変えたら」に)。

Googleの公式ヘルプに書いてあること

ここからは根拠です。Google 広告 ヘルプ「広告のスケジュール設定における Google 広告の予算消化ペースに関する変更」(日本語版)の冒頭には、こうあります。

Google 広告の広告キャンペーンにおける 1 か月の費用をより予測しやすくするため、2026 年 6 月 1 日より、1 日の予算と広告のスケジュールの関係が更新されます。この変更により、キャンペーンの配信スケジュールが短縮された場合でも、1 か月の予算を最大限に活用できるようになります。この変更は、特定の曜日にキャンペーンをオフにする広告のスケジュールに影響します。1 日の特定の時間帯にキャンペーンをオフにする広告のスケジュールには影響しません。

特に対応は必要ありませんが、費用目標に影響がある場合は、2026 年 6 月 1 日に 1 日の予算を調整してください。

出所:Google 広告 ヘルプ「広告のスケジュール設定における Google 広告の予算消化ペースに関する変更」(日本語版)/2026年9月25日に確認。「広告のスケジュール」は広告を出す曜日や時間帯を決める設定、「費用目標」は広告にかけたい費用の目安のことです。

平日の9時〜18時だけのように、曜日と時間帯の両方を絞る設定は、土日を止めている時点で、上の引用のうち曜日で止める側に当たる、と読むのが自然です(私の読み)。どちらと読んでも、月の請求の上限(1日の予算の30.4倍)は変わりません。運用を任せている方で迷ったら、相手に確かめてください。

Google自身が「特に対応は必要ありません」と書いた変更です。運用を任せている相手から知らせがなかったとしても、相手を責める話ではありません。「費用目標に影響がある場合は」調整を、というのがGoogleの案内で、影響があるかどうかを見る手がかりが、今日の1枚の紙です。

同じページには、上限と、変わらないことが、こう書かれています。

1 か月の費用の上限はこれまでどおり 1 日の平均予算の 30.4 倍ですが、広告のスケジュール設定の使用状況にかかわらず、この上限額まで費用が使われるよう Google のペース調整システムが調整します。

1 日の請求額が 1 日の予算の 2 倍を超えることや、1 か月の請求額が 1 日の予算の 30.4 倍を超えることはありません。広告のスケジュールで無効になっている日は、キャンペーンは配信されません。

出所:同上(日本語版)/2026年9月25日に確認

つまり、上限(1日=日額の2倍、1か月=日額の30.4倍)は前と同じで、請求額がそれを超えることはありません。止めた曜日に配信されることもありません。変わったのは、曜日を止めている広告で、1か月の上限のどこまでを使うようにペースを合わせるかです。

英語版では、上の1文目は「While the monthly spending limit has always been 30.4 times your average daily budget, Google’s pacing system will now attempt to spend up to this amount regardless of ad scheduling usage.」です(私の訳:1か月の費用の上限は、これまでも1日の平均予算の30.4倍でしたが、Googleのペース調整の仕組みは今後、広告のスケジュールの使い方にかかわらず、この額まで使おうとします)。「使おうとする」であって、使い切ると約束した書き方ではありません。日本語版のページの末尾には、AI技術で翻訳した内容を含むことがあり、誤りを含む可能性がある、という注記もあります。強さが違う箇所は、英語版の弱い側に合わせて読んでいます。

このページは「更新されます」という、これから変わる形の言い回しのままです。一方、同じGoogle広告ヘルプの「About Ad Scheduling」(英語版)には、次の注記があります。

Note: When using ad schedules, your campaigns pace toward a monthly spend of 30.4 times your average daily budget, regardless of how many days your campaign is active in a given month.

出所:Google Ads Help「About Ad Scheduling」(英語版)/2026年9月25日に確認。私の訳:注:広告のスケジュールを使っている場合、キャンペーンは、その月に何日配信されるかにかかわらず、1日の平均予算の30.4倍の月の費用に向けてペースを合わせます。

8月17日の入札の変更について書いたGoogle広告の目標値ベース入札が8月17日に変わる|確認手順では、1日・1か月の予算の枠を超えて使われることはない、というGoogleの説明を紹介しました。今回の話でも、その枠(上限)は変わっていません。ただし、今回の6月1日の変更は、8月17日の入札の変更とは別のものです。枠は同じでも、曜日を止めている広告では、枠のどこまでを使うように配分するかが変わりました。

Googleが挙げている3つの例

同じページの「例」を、表にまとめます(数字は原文のとおり。言い回しは要約です)。

配信の条件 これまでの仕組み 新しい仕組み
日額100米ドル・月20日 2,000米ドル(100×20)を使い切るペース 3,040米ドル(100×30.4)になるように調整
日額100米ドル・月10日 1,000米ドル(100×10)を使い切るペース 3,040米ドルになるように調整。ただし1日の上限(日額の2倍)があるため、2,000米ドル(100×2×10日)を超えない
日額200米ドル・月10日 2,000米ドル(200×10)を使い切るペース 6,080米ドル(200×30.4)になるように調整。ただし4,000米ドル(200×2×10日)を超えない

出所:Google 広告 ヘルプ「広告のスケジュール設定における Google 広告の予算消化ペースに関する変更」(日本語版)の「例」を要約/2026年9月25日に確認

前と同じ額にしたいときの日額は、Googleの計算では、1つ目が約66米ドル(66×30.4=約2,000)、2つ目が50米ドル(50×2×10日=1,000)、3つ目が100米ドル(100×2×10日=2,000)です。配信する日が少ないキャンペーンは、1日の上限(日額の2倍)のほうが先に効くので、計算のしかたが変わります。

配信する日数で、計算が2つに分かれる

同じページには、1か月の最大費用の計算が、次のように書かれています。

配信日数が 15 日以下に設定されているキャンペーンの場合: 1 日の予算を 2 倍にします。次に、その値に今月のキャンペーン配信予定日数を掛けます。(1 日の予算 × 2)× 配信日数 = 1 か月の最大費用です。通常、予算による制限があるキャンペーンの場合、配信日数が 15 日以下に設定されているキャンペーンでは、1 日の最大費用が使われることが想定されます。

配信日数が 16 日以上に設定されているキャンペーンの場合: 1 日の予算に 30.4 を掛けます(1 か月の費用の上限)。1 日の予算 × 30.4 = 1 か月の最大費用

注: すべてのキャンペーンで、スケジュールされた配信日数が何日であっても、1 日または 1 か月の最大費用に実際に達するかどうかは、広告の掲載を最大化するための広告枠の空き状況、競合他社、入札戦略の目標などのパラメータによって異なります。

出所:同上(日本語版)/2026年9月25日に確認。「予算による制限がある」は、1日の予算が足りず、出せる機会を出し切れていない状態のこと(私の言い換えです)。「広告枠」は広告を出せる場所や機会、「入札戦略」はGoogleに入札の決め方を任せる設定、「パラメータ」は条件のことです。

平日だけなら、どの月も配信日が20日以上あるので、下の段(日額×30.4)です。土日だけ、週に2日だけ、のように出す日が少ない場合は、上の段(日額×2×その月に出す設定の日数)です。たとえば週末の見学会の告知だけを土日に出すような使い方が、これに当たります(例は私の想定です)。その日数は月によって変わるので、上の段の額も月ごとに変わります。上の段の最後の一文は、配信日が15日以下で予算が足りていないキャンペーンなら、出る日ごとに1日の最大費用(日額の2倍)が使われることが通常は想定される、という意味です(私の言い換えです)。

そして、最後の注記が、この記事で落とせない留保です。上の計算は「最大」であって、実際にそこまで使われるかは、広告枠の空き状況や競合、入札の目標などで変わります。上限を知ることと、毎月その額が出ていくことは、別の話です。

月の途中で日額を変えたら

紙を並べた結果、10月の途中で日額を変える会社もあると思います。その月の扱いは、同じページにこう書かれています。

月の途中で 1 日の予算を変更した場合、キャンペーンの予算消化ペースは、その月の残りの日数に基づいて調整されます。これは、広告のスケジュールを使用していないキャンペーンの標準的な動作と同じです。1 か月の費用の上限は変わらず、次のように計算されます。

1 か月の費用の上限 = 使用済みの金額 +(新しい 1 日の予算 × 今月の残り日数)

出所:同上(日本語版)/2026年9月25日に確認

英語版では、この「残り日数」は「remaining calendar days」(暦の上の残りの日数)と書かれています。暦の上の日数なので、広告を出さない土日も数に入ります。変えた月は、③の計算がそのまま当てはまらない、と覚えておいてください。

30.4という数字の出どころ

Google広告ヘルプ「About spending limits」(英語版)には、次の1文があります。

You can calculate it by multiplying the average daily budget you set by the average number of days in a month, which is 30.4 (365 days in a year divided by 12 months).

出所:Google Ads Help「About spending limits」(英語版)/2026年9月25日に確認。私の訳:(1か月の費用の上限は)設定した1日の平均予算に、1か月の平均日数である30.4(1年の365日を12か月で割ったもの)を掛けて計算できます。

同じ段落は続けて、月の途中から始めたキャンペーンは、動いていた日だけを数える、という趣旨を書いています。30.4は1か月の平均の日数であって、平日の日数ではない、ということです。

対象になるキャンペーンの種類

注: 今回の更新は、広告のスケジュール設定に対応しているすべてのキャンペーン タイプ(P-MAX、検索、ディスプレイ、動画、ショッピングなど)に適用されます。ローカル サービス広告、ホテル手数料広告、スマート アシスト キャンペーンを使用する広告のペース配分には影響しません。アプリ広告は広告のスケジュール設定に対応していないため、この変更による影響はありません。

出所:Google 広告 ヘルプ「広告のスケジュール設定における Google 広告の予算消化ペースに関する変更」(日本語版)の「利用要件」/2026年9月25日に確認。「P-MAX」「検索」「ディスプレイ」などは、キャンペーンの種類の名前です。

お使いのキャンペーンの種類が分からなければ、任せている場合は①の1行に「キャンペーンの種類は何ですか」と1つ足してください。ご自分で運用していれば、管理画面で確かめてください。

なお、複数のキャンペーンで1つの予算を分け合う「共有予算」を使っている場合は、スケジュールを設定していないキャンペーンも含めて同じペースの仕組みに従う、と同じページにあります。

まとめ

  • 平日だけ(曜日を止める)Google広告は、2026年6月1日から、月の上限(日額×30.4)まで費用が使われるようにペースが調整される仕組みになりました(Googleの公式ヘルプ。一部の種類を除く)。
  • 時間帯だけを止める設定は、今回の変更の対象外です。
  • 上限まで必ず使われるわけではありません。実際の額は、広告枠の空き状況・競合・入札の目標などで変わります。
  • 今日の1手は、6〜8月の月ごとに、日額×30.4(その月に出す設定だった日が15日以下なら、日額×2×その日数)、思っていた月額、実績を、1枚の紙に並べること。
  • 並べたら、日額を決め直すかどうかを決める。決め直さない、も判断です。

私の役割の線引き

ここまでの1手は、紙と電卓、または運用を任せている方への1行で済むことです。私の手が要るのは、並べた数字をもとに、広告から来ている問い合わせとあわせて日額や配信する曜日を設計し直す部分と、実際の設定を見直す部分です。ここは有償のご支援になります。無料でお受けしているのは、次にご案内する初回面談(90分程度)までです。

なお、日額を決め直せば問い合わせが増える、とお約束することはできません。上限まで使われるかどうかも、広告枠の空き状況や競合で変わるからです。

Google広告の月の予算の決め方でお困りの方は、無料相談はこちらのお問い合わせフォームからお知らせください。初回面談(90分程度)で伺うのは、現状とお困りごとです。そのうえで、新たな投資が不要と判断すれば、その旨を誠実にお伝えします。実際に手を動かす部分をご依頼いただく場合は、有償のご支援としてお引き受けします。

※2026年9月25日時点のGoogle広告ヘルプに基づきます。仕様は予告なく変わることがあります。最新はGoogle広告の公式ヘルプでご確認ください。

出典(いずれも2026年9月25日に確認)
・Google 広告 ヘルプ「広告のスケジュール設定における Google 広告の予算消化ペースに関する変更」(日本語版)
https://support.google.com/google-ads/
answer/16913225?hl=ja

・Google Ads Help「Changes to Google Ads budget pacing for Ad Scheduling」(英語版)
https://support.google.com/google-ads/
answer/16913225?hl=en

・Google Ads Help「About Ad Scheduling」(英語版)
https://support.google.com/google-ads/
answer/2404244?hl=en

・Google Ads Help「About spending limits」(英語版)
https://support.google.com/google-ads/
answer/10486637?hl=en

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