計測が止まったとき、最初に知るのは誰でしょうか。その人を社長が先に決め、GA4からメールが届く知らせを1本作る手順と、担当者や制作会社への頼み方です。届くのはそのGA4にアクセスできる人だけ。来ないことは正常の証明になりません。
ホームページの数字で、お金の使い道を決める日があります。翌月の報告を見て広告を足すか。展示会に来年も出るか。年度末にホームページを作り直すか。その日の数字が途中で途切れていたら、途切れた数字のまま決めることになります。損が出るのは、計測が止まった日ではなく、その数字で決める日です。
GA4(Google アナリティクス 4=サイトに来た人の数などを数える、Googleの道具)の計測は、改修や作り直し、サイトの部品(テーマやプラグイン)の更新、制作会社や担当者の交代・引き継ぎのときに止まることがあります。誰が作業しても起こりうることです(私の見立てです)。
結論です。止まったときに最初に知るのは誰かを社長が先に決め、GA4からその人にメールが届く「知らせ」を1本だけ作っておいてください。GA4では「カスタム インサイト」と呼ぶ、自分で条件を決めて作る知らせです。決めていなければ、最初に気づくのは「次に数字を見た人」になりがちで、多くはお金の使い道を決めるその日です(私の見立てです)。
私のおすすめは「社長」と「直せる人(担当者・制作会社)」の2か所です。社長だけでは受け取っても直せず、直せる人だけでは社長が知らないまま決める日が来ます。社長にも届けるかどうかは、社長にしか決められません(私の考えです)。
ただし、メールが届くのは、そのGA4のプロパティ(サイト1つ分のデータのまとまり)にアクセスできる人=そのサイトの数字を見られるよう登録された人だけです。作る画面の注記にも、そうあります。アクセスできない人のアドレスを受信者の欄に打ち込むと、「一致するものはありません」と出ます(2026年9月24日時点の画面)。
作るのは「1 日のユーザー数の異常値」という知らせです。1日にサイトに来た人の数(ユーザー数)に、いつもと違う動き(画面の言葉では「異常値」)があればメールで知らせる設定で、条件も名前も入った状態で開きます。
GA4の[ホーム]→「分析情報と最適化案」の「すべての統計情報を表示」→「作成」→「推奨カスタム インサイト」の「1 日のユーザー数の異常値」の「確認と作成」→「受信者リスト」にご自分が入っているのを確かめ、直せる人を足す(「一致するものはありません」と出たら、今日は無理に足さず、知らせが来たときに転送)→ 右上の「作成」。
問い合わせの件数でなく人数で見るのは、問い合わせが月に数件なら0件の日はふつうで、件数では「止まった」と「来ていない」を見分けられないからです(私の見立てです)。
作れたかの手がかり:「すべての統計情報を表示」で開く「分析情報」のページで「管理」を押します(メニューにある同じ名前の「管理」とは別です)。作る前に出ている「このプロパティにはカスタム インサイトが作成されていません。」が消え、作ったものが並んでいれば成功です。
依頼の一言(例)
改修や更新のあとは、どなたが作業しても計測が外れることがあると読みました。念のため、GA4に「1 日のユーザー数の異常値」の知らせを1本作っていただけますか。届け先は、私と、直していただける方の2人で。GA4に私のアクセスが無ければ、先に閲覧だけできる形で加えてください(アクセスが無いとメールが届かないため。私のアドレス:〇〇〈Google アカウントのもの〉)。作ったら名前と届け先を、費用がかかる場合は作る前に、お知らせください。ご自身で難しければ、ご対応いただける方にお願いできますか。GA4が入っていなければ、そうお知らせください。
頼んだ方の手がかり:返ってきた名前と届け先に、ご自分が入っているか。あわせて、ご自分の Google アカウントでGA4を開き、そのサイトの数字が出てくるか。どちらかが欠けていれば、メールはまだ届きません。そのときは理由を相手に尋ねてください(考えられる理由は、後半の「権限の名前は、ここで一度だけ」に)。
ここからは根拠と手順の詳細です。GA4には「インサイト」(データの中の気になる動きを、GA4がカードの形で知らせてくれるもの)という仕組みがあります。Googleのヘルプ「[GA4] アナリティクス インサイト」には、インサイトは2種類あるとして、次のように書かれています。
自動インサイト: データに異常な変化や新たな傾向があると検出され、アナリティクス プラットフォーム内のインサイト ダッシュボードで自動的に通知されます。
カスタム インサイト: 重要なデータの変化を検出する条件をお客様自身が作成します。条件がトリガーされると、インサイト ダッシュボードにインサイトが表示されます。メール通知アラートが届くように設定することもできます。
出所:Google アナリティクス ヘルプ「[GA4] アナリティクス インサイト」(日本語版)/2026年9月24日に確認。※原文では、カスタム インサイトの項目はこのあと、1つのプロパティで作れる数の上限を述べる一文で終わります(引用では省きました)。「アナリティクス プラットフォーム」はGA4のこと、「インサイト ダッシュボード」はインサイトが並ぶGA4の中のページ、「トリガーされる」は条件に当たること、「メール通知アラート」はメールでの知らせのことです。
読み取れるのは、ここまでです。GA4が自分で見つける知らせ(自動インサイト)の行き先は、GA4の中のページ。メールで受け取れると書かれているのは、自分で条件を作る知らせ(カスタム インサイト)のほうです。GA4をふだん開かない社長にとっては、この差が大きいと私は考えます。GA4の中に知らせが出ても、開かなければ目に入らないからです。
ただし、「GA4は、それ以外にはメールをくれない」という意味ではありません。このページが知らせについて書いているのは、2種類のインサイトの知らせ方までです。ほかの仕組みでメールが届くことがあるかどうかは、この記事では扱っていません。
なお、日本語版のページの末尾には、次の注記があります。
このページには、AI 技術を使用して翻訳されたコンテンツが含まれている場合があります。AI 翻訳には誤りが含まれている可能性があります。
出所:Google アナリティクス ヘルプ「[GA4] アナリティクス インサイト」(日本語版・ページ末尾)/2026年9月24日に確認
英語版(「Analytics Insights」)でも、カスタム インサイトについては「you can optionally receive email alerts(メールでの知らせを受け取ることもできる)」と、メールは選んで付けるもの、という書き方です。
画面の表記どおりに書きます。GA4のスマートフォンのアプリで同じ操作ができるかは、確かめられていないため書いていません。
この「1 日のユーザー数の異常値」をすすめる理由は、私の考えでは2つです。条件も名前も最初から入った状態で開くので、迷う箇所が少ないこと。そして、見ているのが「来た人の数」であること(理由は後で書きます)。
⑤の画面には、次の注記があります。
生成されたインサイトは、このプロパティのすべてのユーザーがインサイト ダッシュボードで確認できます。プロパティにアクセスできる場合、以下のユーザーにはメール通知も送信されます。
出所:Google アナリティクスの「カスタム インサイトを作成」の画面(2026年9月24日時点の表記)。「以下のユーザー」は、この注記に続く「受信者リスト」のことです。
作れたかどうかは、「分析情報」のページの「管理」で確かめます(メニューにある同じ名前の「管理」とは別です)。作る前は「このプロパティにはカスタム インサイトが作成されていません。」と出ています。この一文が消えて、作ったものが並んでいれば成功です。Googleのヘルプによれば、この「管理」で開く一覧から、1本ごとにメール通知のスイッチをオン・オフでき、要らなくなれば削除もできます。
直せる人を受信者に足したら、その方に「知らせの届け先に入れました」と一言伝えておくと、見慣れないメールを受け取ったときに戸惑わせずに済みます(私の考えです)。
Googleのヘルプには、こう書かれています。
インサイトを作成、編集、共有するには、編集者または管理者のロールが必要です。
出所:Google アナリティクス ヘルプ「[GA4] アナリティクス インサイト」(日本語版)/2026年9月24日に確認。「ロール」は、GA4の中での権限の段階のことです。
ご自分がどの権限かを調べる必要はありません。手順の途中(「作成」から先など)で進めなければ、頼む側に回れば足ります。
もう1つ。Googleのヘルプ「アナリティクスのユーザーおよびユーザー グループの追加、編集、削除」によれば、GA4に人を加えたり権限を変えたりするには管理者の役割が必要です。ですから、頼んだ相手が自分では加えられないこともあります。依頼の一言の最後に「ご対応いただける方に」と添えたのは、そのためです。また同じヘルプによれば、加えられるのは Google アカウントに登録されているメールアドレスの人です。依頼の一言で、アドレスに「Google アカウントのもの」と添えたのは、そのためです。返ってきた届け先にご自分が入っていなかったとき、またはご自分の Google アカウントでGA4を開いてもそのサイトの数字が出てこなかったときに考えられるのは、たとえば次の2つです(私の見立てです)。頼んだ相手に人を加える役割が無かった場合は、役割のある方に加えてもらい、加わったあとで届け先に足してもらいます。伝えたアドレスが Google アカウントのものでなかった場合は、アドレスを伝え直します。依頼の一言にある「閲覧だけできる形」は、GA4の権限では「閲覧者」に当たります。権限の段階の違い、権限をもらうための依頼文、Google アカウントのアドレスが分からないときの伝え方は、フォーム送信、GA4は数えていますかに書いています。
「異常値があります」を条件に選ぶと、知らせる値を自分で入れる必要はありません(Googleのヘルプ)。では、何をもって「いつもと違う」とするのか。英語のヘルプ「[GA4] Anomaly detection」に、こうあります。
Using historical data, Analytics Intelligence predicts the value of the metric at the current time period and flags the datapoint as an anomaly if the actual value falls outside the credible interval. For detection of hourly anomalies, the training period is 2 weeks. For detection of daily anomalies, the training period is 90 days. For detection of weekly anomalies, the training period is 32 weeks.
出所:Google Analytics Help「[GA4] Anomaly detection」(英語版)/2026年9月24日に確認。私の訳:アナリティクス インテリジェンス(GA4の中で、機械学習や自分で決めた条件を使って、データを読み取りやすくする機能のまとまり)は、過去のデータを使って、いまの期間の指標の値を予測し、実際の値が予測の幅(credible interval)の外に出たら、そのデータ点を異常として印を付けます。1時間ごとの異常を見つけるための学習期間(予測のもとにする過去のデータの長さ)は2週間、1日ごとは90日、1週間ごとは32週間です。
かみ砕くと、過去のデータから「いつもなら、このくらい」を予測し、その幅から外れたら「いつもと違う」と判定する仕組みです。1日ごとの判定では、90日分の過去のデータがもとになります。
一方で、どのくらいの来訪の規模から、どのくらいの落ち込みで知らせるかは、このページに書かれていません。だから「メールが来ない=計測は正常」とは言えないのです。
候補の中には「1 日のキーイベント数の異常値」もあります。キーイベントとは、問い合わせの送信など、GA4で「成果」として数える出来事のことです。
ですが、月の問い合わせが数件の会社では、0件の日はふつうに起きます。件数で見ると、「計測が止まった」と「たまたま来ていない」を見分けられません。そこで、毎日ある程度の数がある「来た人の数」を見る——というのが私の考えです。問い合わせの件数は、お金の使い道を決める日にこそ見る数字です。その数字を支える計測が続いているかを、来た人の数で確かめておく、という順番です。
ここからは私の考えです。「1 日のユーザー数の異常値」については、どのくらいの落ち込みで知らせるかが、ヘルプの判定のしかたを説明したページに書かれていません。「来た人が0人の日が出たら、とにかく知らせてほしい」という会社は、もう1本、自分で条件を決めて作る手があります。
先に、分かれ道が1つあります。1日の来訪が数人で、0人の日が普通にある会社では、日別の2本目は鳴りすぎます。知らせが鳴りすぎると、そのうち誰も読まなくなります(私の見立てです)。その場合は、下の手順の評価の頻度を週別に、指標を7 日間の合計ユーザー数にする形(条件=次の値以下/値=0 は同じ)を、私は考えます。
この2本目で確かめられているのは、画面の選択肢に在ることまでです。値の欄に0を入れて保存できるか、週別と「7 日間の合計ユーザー数」を組み合わせて保存できるかは、確かめられていません。うまく作れなければ、無理に置かなくて構いません。まずは1本目があれば、この記事の目的(届け先を決めて、知らせを置く)は果たせます。
条件の意味としては、来た人が0人の日が出たら知らせる、という設定です。
この章は、私の見立てによる想定の場面です。実在の会社の話ではありません。
ここまでの1手は、社長ご自身か、いまGA4を扱っている担当者・制作会社の方の手で済むことです。私の手が要るのは、その1手(知らせを作ること)を代わりに行う部分と、その先——知らせの条件を御社の来訪の規模に合わせて決める、知らせが来たときに原因を切り分ける——の部分です。ここは有償のご支援になります。無料でお受けしているのは、次にご案内する初回面談(90分程度)までです。
なお、この知らせを置けば計測の止まりに気づける、とお約束することはできません。ここまでに書いたとおり、どのくらいの落ち込みで知らせるかは、Googleのヘルプの判定のしかたを説明したページに書かれていないからです。
計測が止まったときの知らせ方でお困りの方は、無料相談はこちらのお問い合わせフォームからお知らせください。初回面談(90分程度)で伺うのは、現状とお困りごとです。そのうえで、新たな投資が不要と判断すれば、その旨を誠実にお伝えします。実際に手を動かす部分をご依頼いただく場合は、有償のご支援としてお引き受けします。
※本記事の画面の表記・手順は2026年9月24日に確認した時点のものです。GA4の画面は予告なく変わることがあります。最新はGoogleの公式ヘルプでご確認ください。
出典(いずれも2026年9月24日に確認)
・Google アナリティクス ヘルプ「[GA4] アナリティクス インサイト」(日本語版)
https://support.google.com/analytics/
answer/9443595?hl=ja
・Google Analytics Help「Analytics Insights」(英語版)
https://support.google.com/analytics/
answer/9443595?hl=en
・Google Analytics Help「[GA4] Anomaly detection」(英語版)
https://support.google.com/analytics/
answer/9517187?hl=en
・Google アナリティクス ヘルプ「アナリティクスのユーザーおよびユーザー グループの追加、編集、削除」(日本語版)
https://support.google.com/analytics/
answer/9305788?hl=ja