Search Consoleで表示回数が前年より減っていても、それだけで投資を決めないでください。2025年5月13日〜2026年4月27日の表示回数にGoogleが出している注記と、クリック数と並べて確かめる手順をまとめました。
3月決算の会社なら、下期の予算を考える9月。ホームページの月次レポートや Search Console(サーチコンソール=Google検索での自社サイトの見え方を確かめる、Googleの画面)に、表示回数が前年より減っていると出ることがあります。
先に結論です。前年比(前年の同じ時期と比べた増減)の表示回数だけで「ホームページが弱った」と決めて、投資を動かさないでください。Google自身が Search Console のヘルプに、2025年5月13日から2026年4月27日までの表示回数(インプレッション数=検索結果に自社サイトが出た回数)は正確に記録されていなかった、と書いているからです。2026年9月の今、画面で「前年と比較」を選ぶと、前年の側はまるごとこの期間に入ります(日付からの私の計算)。
ただし、「減ったのはこのせいだ」とも言えません。Googleが書いているのは、表示回数の減少に気づくことがある、までです。サイト側で本当に何かが落ちている可能性は残ります。手がかりは、同じ項目にあるクリック数(検索結果から自社サイトがクリックされた回数)はこの誤りの影響を受けていないという記述です。この2つの数字を並べて確かめます。
※このヘルプのページは過去3〜16か月の出来事を載せるため、この項目もいずれ消えます(2026年9月17日に確認)。
期間の並びの右端が「比較」に変わり、箱の数字が2段になって、それぞれの下に「過去 3 か月間」「前年の同じ期間」と出ていれば成功です。出ていなければ、まだ比較になっていません(②からやり直し。それでも出なければ、今日はここまでで大丈夫です)。
前年比の行が表示回数(インプレッション数)・クリック率(CTR=クリック数÷表示回数)・平均掲載順位(検索結果で自社サイトが出た、いちばん上の位置の平均)なのか、クリック数なのかを見てください。前の3つだけで判断を求められていても、担当の方を責める話ではありません。次の1問で足ります。
「比べている前年の期間は、表示回数が正確に記録されていなかったとGoogleがヘルプに書いている、2025年5月13日〜2026年4月27日にかかっていますか。あわせて、同じ期間のクリック数の前年比も、念のため教えてください」
レポートか、この質問への返事にクリック数の前年比があれば、上の(a)〜(c)の見方でそのまま読めます((b)に当たり、ご自身で画面を開けないときは、どのページで減ったのかを担当の方に聞いてください)。
Search Console を初めて開く方は、開き方から[検索パフォーマンス]までを書いた記事からどうぞ。
ここからは根拠です。元になっているのは、Google の Search Console ヘルプ「Search Console のデータ異常」というページです。過去3〜16か月の間に起きた、データに影響するかもしれない既知の問題を並べています。本題の項目は、日本語版ではこう書かれています。
2025 年 5 月 13 日から 2026 年 4 月 27 日まで、ロギングエラーにより、Search Console でインプレッション数が正確にレポートされませんでした。この事象は解決済みですが、Search Console のパフォーマンス レポートでインプレッション数が減少する可能性があります。影響を受けたのはインプレッション数と関連する指標(クリック率と平均掲載順位)のみです。クリック数はエラーの影響を受けておらず、影響を受けたのはデータロギングのみです。
出所:Google Search Console ヘルプ「Search Console のデータ異常」(日本語版)/2026年9月17日に確認。※「ロギングエラー」「データロギング」は、データを記録するときの誤り・データの記録のこと。「インプレッション数」は表示回数、「パフォーマンス レポート」は、この記事で開く[検索パフォーマンス]などの画面のことです。
1点、原文まで確かめたことがあります。日本語版の2文目は「解決済みですが」とつながっていますが、英語の原文ではこう書かれています。
This issue has been resolved. As a result, you may notice a decrease in impressions in the Search Console Performance report.
出所:Google Search Console Help「Data anomalies in Search Console」(英語版)/2026年9月17日に確認。私の訳:この問題は解決しました。その結果として、Search Console のパフォーマンス レポートで、表示回数の減少に気づくことがあるかもしれません。
原文では、問題が解決した結果として表示回数の減少に気づくことがある、という順につながっています。日本語版の「ですが」は、逆のことを言うつなぎにも読めるので、つながりが少し弱く感じられるかもしれません。なお、日本語版のページの末尾には次の注記があります。
このページには、AI 技術を使用して翻訳されたコンテンツが含まれている場合があります。AI 翻訳には誤りが含まれている可能性があります。
出所:Google Search Console ヘルプ「Search Console のデータ異常」(日本語版・ページ末尾)/2026年9月17日に確認
日本語版が間違っている、と言いたいのではありません。判断のもとにする文は、原文でも確かめておく。それだけのことです。
この項目の記述だけで答えると、次のとおりです。
| 問い | この項目の答え |
|---|---|
| いつからいつまで? | 2025年5月13日から2026年4月27日まで |
| 何が起きた? | 記録の誤り(ロギングエラー)で、表示回数が正確に記録されなかった |
| その後は? | 解決済み。(英語の原文では)その結果として、表示回数の減少に気づくことがある |
| 影響を受けた数字は? | 表示回数と、関連する指標(クリック率・平均掲載順位)だけ |
| クリック数は? | 影響を受けていない |
| 影響の範囲は? | データの記録だけ |
| その期間の表示回数は、多すぎたのか、少なすぎたのか? | 書かれていない(正確ではなかった、まで) |
| クリック率・平均掲載順位は、上がって見えるのか、下がって見えるのか? | 書かれていない(影響を受けた、まで) |
| 自社の数字に、どれだけ影響した? | 書かれていない |
| 前年比で減った分は、この誤りのせい? | 書かれていない(減少に気づくことがある、まで) |
いちばん大事なのは、誤りの向きが書かれていないことです。表示回数が多すぎたとも、少なすぎたとも、この項目には書かれていません。ですから私も、この記事でその向きを決めつけることはしません。
もう1つ。影響を受けたのはデータの記録だけ、というのは、この誤りが「数える側」の話だという意味です。ただしそれは、御社のサイトの検索での出方が変わっていない、という意味ではありません。サイト側の変化は、この項目とは関係なく起こりえます。冒頭で、減ったのはこのせいだとも言えない、と書いたのは、このためです。
さらに、同じヘルプのページには、記録の誤りではなく検索結果の表示そのものの変化として、2026年5月7日以降、よくある質問のリッチリザルトがGoogle検索に表示されなくなり、パフォーマンス レポートでよくある質問に関する表示回数が減る、という項目もあります。よくある質問のリッチリザルトが検索結果に出ていたサイトに限った話で、Googleが減ると書いているのもよくある質問に関する表示回数です。合計の表示回数が動くかどうかも、どれだけ動くかも、よくある質問の項目には書かれていません。それでも、前年比で見る数字は、この記録の誤りのほかの理由でも動きうる、という一例です。
ここからは、Googleの記述ではなく、日付からの私の計算と見立てです。
[比較]タブで「前年と比較」を選べるのは、7日間・28日間・3か月間の3つです(6か月間は「前の期間と比較」だけです)。2026年9月17日にこのどれを選んでも、比べる相手の「前年の同じ期間」は、2025年5月13日〜2026年4月27日の中にまるごと入ります。
「前の期間と比較」を選んだ場合も、比べる2つの期間のどちらかが、この期間に1日でもかかっていれば、同じことが起こりうると私は見ています。たとえば2026年9月の今「過去 6 か月間と前の期間を比較」を選ぶと、前の期間(2025年9月ごろ〜2026年3月ごろ)はまるごとこの中で、今の期間(2026年3月ごろ〜9月ごろ)も、4月27日までの分がかかります。
ですから、前年比や期間の比較を見るときは、まず、比べている期間が2025年5月13日〜2026年4月27日にかかっていないかを確かめてください。
2つの期間をグラフの線で見比べるときのコツも、Googleのヘルプに書かれています。
2 つの期間を比較する場合は、[週単位] または [月単位] の粒度オプションの使用を検討してください。週単位または月単位で集計すると、「曜日」の影響(日単位の比較で、ある期間の月曜日と別の期間の土曜日を比較するなど)が薄まり、長期的なパフォーマンスの本来の傾向をより明確かつ正確に比較できます。
出所:Google Search Console ヘルプ「パフォーマンス レポート(検索結果): 高度なフィルタリングと比較」(日本語版)/2026年9月17日に確認。※「粒度」は、グラフを1日ずつ・1週間ずつ・1か月ずつのどの単位でまとめるか、のことです。
引用したヘルプの表記は[週単位][月単位]ですが、画面では「1 週間ごと」「1 月ごと」と表示されます。グラフのところにある、「1 日ごと」など今の単位が書かれたボタンから切り替えられます。月曜日と土曜日のように、曜日の違う日どうしを比べてしまうずれが薄まります。
レポートに「平均掲載順位が前年より下がった」「クリック率が変わった」と書かれていることもあると思います。比べている期間が2025年5月13日〜2026年4月27日にかかっているなら、この2つも、Googleが影響を受けたと書いている数字です。どちらの向きに動いて見えるのかは、この項目には書かれていません。この2つの前年比だけで、判断を急がないでください。
反対に、表示回数の前年比が増えている場合も、比べている期間がこの期間にかかっているなら、注記の対象であることは同じだと私は考えています。増えた数字を成果のしるしとして読むときも、クリック数と並べて見るのが、私のお勧めする読み方です。
なお、クリック数がこの誤りの影響を受けていないというのは、この誤りに関しては、クリック数を前年と比べる物差しに使えるということです。クリック数が減っていなければサイトに問題はない、という意味ではありません。
ここからは想定の場面です。実在の会社や数字ではありません。
たとえば、名古屋の工務店。9月にホームページの月次レポートが届き、「表示回数:前年比で減少」「平均掲載順位:低下」と並んでいる。下期の予算に「SEO対策の強化」を入れるかどうか、社長が考えている——そんな場面です。岐阜や三重で部品加工を営む会社でも、同じことは起こりえます。
この場面で私がお勧めする順番は、次のとおりです(私の見立てです)。
レポートを作った担当の方も、このヘルプの項目に気づいていなければ、同じ数字を出します。Googleはヘルプに注記を出していますし、数字を見て心配になるのも自然なことです。誰かの落ち度という話ではありません。確かめる順番を1つ持っておく、という話です。
数字の読み違いで、要らない投資を始めない。私が仕事で大事にしているのは、そこです。
SEOの提案書を照らす問いを書いた記事で、Search Console の数字は、Google検索そのものから直接得られる、自社にとっての一次情報(人づてではない、元のデータ)だと書きました。この考えは変わりません。今日の話は、その一次情報について、Google自身がこの期間の読み方に関わる注記を出している、という補足です。一次情報だからこそ、出している本人の注記まで読んでから使う、ということです。
この記事の話が自社にも当てはまりそうだと感じた方は、無料相談はこちらのお問い合わせフォームからお知らせください。初回面談(90分程度)で伺うのは、現状とお困りごとです。そのうえで、新たな投資が不要と判断すれば、その旨を誠実にお伝えします。実際に手を動かす部分をご依頼いただく場合は、有償のご支援としてお引き受けします。
※本記事の内容は2026年9月17日に確認した時点のものです。Googleの『Search Console のデータ異常』のページは過去3〜16か月の出来事を載せるため、この項目はいずれページから消えます。最新はGoogleの公式ページでご確認ください。
出典(いずれも2026年9月17日に確認)
・Google Search Console ヘルプ「Search Console のデータ異常」(日本語版)
https://support.google.com/webmasters/
answer/6211453?hl=ja
・Google Search Console Help「Data anomalies in Search Console」(英語版)
https://support.google.com/webmasters/
answer/6211453?hl=en
・Google Search Console ヘルプ「パフォーマンス レポート(検索結果): 高度なフィルタリングと比較」
https://support.google.com/webmasters/
answer/17011165?hl=ja
・Google Search Console ヘルプ「検索パフォーマンス レポート(検索結果): 概要と基本設定」
https://support.google.com/webmasters/
answer/7576553?hl=ja