売上を去年の同じ月と比べて「下がった」と決める前に、2つの月の開けていた日の数をそろえ、前年比の差を「日数の分」と「日数以外の分」の2つの金額に分けます。締め日や自社のカレンダーでの数え方も書きました。日数のせいと決める話ではありません。
売上を去年の同じ月と比べて「下がった」と決める前に、2つの月の「開けていた日(仕事をした日)」の数をそろえます。前年比(去年の同じ月との比べ)の差を「日数の分」と「日数以外の分」の2つの金額に分けると、手を打つかを考える相手は「日数以外の分」だと分かります。
「減ったのは日数のせい」と決める話ではありません。日数で割るのは目安(おおよその見当)で、広告・仕入れ・人の手配の判断はその後です。
土日・祝日・休日を休む会社が1日〜末日で数えると、2026年は2025年より9月と10月が1日少なく、11月は逆に1日多い月です(9月は20日→19日、10月は22日→21日、11月は18日→19日。当社の計算で、お盆・会社の休み・土曜に開けた日・取引先のカレンダーは入れていません)。土曜も開け、日曜・祝日・休日を休む会社なら、10月の差は0です。9月は19日〜23日が5連休でした(土日2日・祝日2日と、祝日に挟まれた休日1日)。前年比が良く見える月も、日数の分を引いて見ます。
架空の数字なら、前年比の差−45万円が「日数の分−30万円」と「日数以外の分−15万円」に分かれます。
毎日の出荷・作業・来店など、開けていた日の積み上げで売上が立つ会社(個人事業主も)で、9月の数字を去年と比べて何かを決めようとしている方です。
月額の定額・案件ごとの請求・月に数件の大口で決まる売上は、1日の差より件数のぶれが大きく、この割り算では判断がつきません(件数を横に書き「対象外」で済みます)。それでも「比べる前に、2つの月の条件をそろえる」は使えます(開業1年未満なら前の月と比べるとき、毎週決まった曜日の仕事はその曜日の回数で)。連休に忙しくなるお店は、向きが逆になることがあります。開けていた日で割るだけでは、休みの日の多い少ないは表せない(日によって売上の重さが違う)ので、紙の横に「今年の9月は土日・祝日・休日が去年より1日多い(1日〜末日で11日と10日)」と書き添えます。向きは記事では決めません。
用意するもの:今年と去年の9月の売上(試算表=毎月の数字をまとめた紙の、累計ではない9月1か月の欄。無ければ9月分の請求書やレジの9月の合計)、カレンダーか出勤の記録、電卓、紙とペン。通帳の入金では比べません(前の月の仕事の分が入ることがあるため)。会計ソフトなどの画面は見るだけで、今日は直しません。
試算表がまだなら、去年の売上と去年・今年の日数を先に書き、届いた日に残りを書きます。手元に無ければ担当の方に頼み、頼んだ日を書けば成立です。
〈例〉(架空の数字)去年9月600万円・20日/今年9月555万円・19日 → 去年の1日あたり30万円 → 日数だけ変わった場合の今年の目安 30万円×19日=570万円 → 前年比の差−45万円のうち、日数の分−30万円・日数以外の分−15万円。
前提の3行(先に書く)
計算の3行(この順で)
千円の単位に丸めてよく、マイナスはマイナスのまま。答え合わせ:日数の分+日数以外の分=今年の売上−去年の売上。前提と計算の6行が書け、この式に戻れば成立です(丸めのずれ・0円の行は構いません)。
「日数の分」は日数のせいと決まった分ではありません(1日あたりの売上は毎日同じではないので、目安)。「日数以外の分」も誰かの落ち度と決まった分ではなく、すぐ原因があるとも限りません(ふだんの月ごとのぶれや、去年の9月の特別なことも入ります)。
結果の読み方:日数以外の分がほぼ0なら差は日数で説明がつき、その差だけを急いで広告・仕入れ・人の手配を変える根拠にはしません。プラスなら1日あたりでは伸びた分があり、日数の差が0なら差は全部「日数以外の分」です。どれも今日の結果です。
1か月では決めません。10月・11月も同じ紙で並べ、日数以外の分がマイナスなら、「去年の9月の特別なこと」を1行書くか、件数と1件あたりに分けます。広告・仕入れ・人の手配の判断は、その後です。
今日書いた紙は、来月も再来月も使えます。土日・祝日・休日を休みとし、1日〜末日で数えた場合の日数は、次のとおりです(当社の計算)。
| 月 | 2025年→2026年 | 差 |
|---|---|---|
| 9月 | 20日→19日 | −1日 |
| 10月 | 22日→21日 | −1日 |
| 11月 | 18日→19日 | +1日 |
この数え方なら、11月は今年のほうが1日多い月です。前年比が良く見えても、同じ紙で日数の分を引いてから見ます。4月〜9月の上期で比べる会社は、同じ数え方で124日→122日です(当社の計算。お盆・会社の休みは入っていません)。会社の休みを引くときは、土日・祝日・休日に当たる日は引きません。
締め日でまとめている会社は、10月分・11月分も、自社の締め日の期間で数えます。土曜も開ける会社が1日〜末日で数えるなら、後の「土曜も開ける会社、取引先のカレンダーで動く会社」の表を使います。締め日でまとめていて土曜も開ける会社は、その期間を自社のカレンダーか出勤の記録で数えます。
「9月の売上」は、9月1日〜30日の分とは限りません。締め日でまとめている会社では、9月の数字が、8月の途中から9月の途中までの分になっていることがあります。
この記事の表では、「9月分」を、8月の締め日の翌日から9月の締め日までとして数えています(20日締めなら8月21日〜9月20日)。御社の「9月分」が何日から何日までかは、御社の紙で確かめてください。
| 締め日(9月分の期間) | 9月分の日数 2025年→2026年 | 差 |
|---|---|---|
| 月末締め(9月1日〜30日) | 20日→19日 | −1日 |
| 25日締め(8月26日〜9月25日) | 21日→20日 | −1日 |
| 20日締め(8月21日〜9月20日) | 21日→21日 | 0日 |
| 15日締め(8月16日〜9月15日) | 20日→22日 | +2日 |
| 10日締め(8月11日〜9月10日) | 22日→22日 | 0日 |
※土日・祝日・休日を休みとした場合の当社の計算です。お盆・会社の休み・土曜に開けた日・取引先のカレンダーは入っていません。会社の休みを引くときは、土日・祝日・休日に当たる日は引きません。
「今年の9月は1日少ない」が当てはまるのは、この表では月末締めと25日締めだけです。20日締めなら、9月分(8月21日〜9月20日)の差は0で、10月分(9月21日〜10月20日)は1日少なくなります(土日・祝日・休日を休みとした当社の計算で19日→18日)。15日締めは、今年のほうが2日多い9月分です。
10日締めと15日締めの「9月分」には、8月11日(15日締めは16日)から31日までの日も入ります。お盆などで会社が休んだ日は、自社のカレンダーで引いて数えます。表の日数からは、土日・祝日・休日(10日締めの8月11日=山の日も)が、もう除いてあります。引くのは、そのほかの日に会社が休んだ日だけです。
表に無い締め日(5日締めなど)の会社は、自社の「9月分」の期間を、自社のカレンダーか出勤の記録で数えます。
9月22日は祝日ではありません。前の日(敬老の日)と次の日(秋分の日)がどちらも祝日なので休みになる「休日」です(内閣府のページでは「祝日法第3条第3項による休日」)。
締め日が取引先ごとに違う会社は、売上がいちばん大きい取引先の締め日で数えるか、月末で数えて「締め日:混在」と書きます。どちらにしたかを紙に残せば足ります。
締め日を確かめるなら、経理の担当の方か顧問の先生に「9月の売上は、何日から何日までの分ですか」と1行で聞きます。聞くかどうかは任意で、今日でなくて構いません。聞くのは期間だけで、入れ方の良し悪しは聞きません。この記事も、会計のやり方の良し悪しを判断する話ではありません。
土曜も開け、日曜・祝日・休日を休む会社が1日〜末日で数えると、日数は次のとおりです(当社の計算)。
| 月 | 2025年→2026年 | 差 |
|---|---|---|
| 9月 | 24日→23日 | −1日 |
| 10月 | 26日→26日 | 0日 |
| 11月 | 23日→23日 | 0日 |
この数え方なら、10月と11月は日数の差が0です。その月の前年比の差は、全部が「日数以外の分」になります。
東海(愛知・岐阜・三重)で、取引先の稼働カレンダー(取引先が決めた、動く日と休む日の表)に合わせて動いている会社なら、国民の祝日ではなく、そのカレンダーか、自社の出勤の記録(タイムカード・出勤簿・日報など)で数えます。祝日に動く日や、祝日でなくても休む日が入っているなら、この記事の日数は使えません。
去年のカレンダーを残していなければ、出勤の記録で数えます。それも無ければ、土日・祝日・休日を休みとして数え、紙に「土日・祝日・休日で数えた」と書いておきます。
連休に忙しくなるお店では、向きが逆になることがあります。この記事では、どちらの向きかを決めません。
割り算そのものは、お店でも、開けていた日の数で同じようにできます。定休日のあるお店は、定休日を除いた、開けていた日で数えます。ただ、開けていた日の数で割るだけでは、土日・祝日・休日のような日が多いか少ないかは表せません。日によって、売上の重さが違うからです。
そこで、紙の横に1行、「今年の9月は、土日・祝日・休日が去年より1日多い月(2026年11日/2025年10日)」と書き添えます。9月1日〜30日のうち、土曜・日曜・祝日・休日の数を当社が数えたものです。締め日でまとめているお店は、その期間の土日・祝日・休日の数を、自社のカレンダーで数えて書きます(締め日によっては、去年と同じ数や、今年のほうが少ないこともあります)。日数以外の分を読むときに、休みの日の数に差があれば、それが入っているかもしれない、と分かるようにするためです。
私は独立する前の15年間、製造・生産管理・営業の現場で働いてきました。月ごとの仕事の量を比べるとき、まず稼働した日(仕事をした日)の数で割ってから比べる、という考え方が、生産管理にはあります。日数の違う2つの月を、そのまま並べないためです。この記事は、その考え方を、お金の判断の順番に移したものです。
1日の重さも、金額で見ておきます。20日で割る月の1日は、およそ20分の1です。1日あたりの売上がまったく同じでも、日数が20日から19日になれば、売上は5%少なく出ます。冒頭の架空の例なら、600万円の5%にあたる30万円が「日数の分」です。日数の分は、ア×(今年の日数−去年の日数)でも出せます(冒頭の例なら30万円×(19日−20日)=−30万円)。ウで出した日数の分と同じ額なら(丸めのずれは構いません)、アとイの計算も合っています。
差を1つの数字のまま見ると、−45万円がまるごと、手を打つ相手に見えます。2つに分ければ、手を打つかどうかを考える相手は−15万円のほうだと分かります。−30万円は、日数が1日違うことで出る分の目安で、日数のせいと決まった分ではありません。
9月14日の記事「夏の電気代に混ざる国の値引き|予算は足し戻し、前年比は去年の分も」は、電気代を去年と比べる前に、今年と去年の両方の値引きの分を足し戻して、数字をそろえる話でした。今日の話も、比べる前にそろえる、という同じ向きです(あちらは値引き、こちらは開けていた日の数)。
日数以外の分がマイナスだったら、次の2つのどちらかを、同じ紙に足します。
物価の統計の解説(総務省統計局「2025年基準 消費者物価指数の解説」)にも、去年の同じ月との比べ(前年同月比)の動きには、いまの物価の動きに加えて、1年前の物価の動きによるものも含まれるので注意が必要だ、と書かれています。物価の話で、会社の売上の話ではありません。借りるのは「去年の同じ月との差には、去年の側の動きも入っている」という見方だけです。
どちらを足しても、日数以外の分の中身は、すぐには分からないことがあります。日数以外の分は、現場・営業・取引先の誰かの落ち度と決まった分ではありません。10月・11月の紙と並べて、同じ向きの差が続くかを見てから、広告・仕入れ・人の手配を考えます。
ここまでは、紙と電卓で、御社の中だけでできることです。
当社は、試算表の売上をどの月に入れるかといった会計・税務の判断や、人の配置・雇用の判断には立ち入りません。有償のご支援としてお引き受けするのは、「日数以外の分」が、どの商品・どの取引先・どの問い合わせや来店の入口から来ているのかを数字で追いかけ、手を打つ順番を決める部分です。ここは有償のご支援になります。無料でお受けしているのは、次にご案内する初回面談(90分程度)までです。
日数をそろえて並べてみて、気になっている点がある方は、無料相談はこちらのお問い合わせフォームからお知らせください。初回面談(90分程度)で伺うのは、現状とお困りごとです。そのうえで、新たな投資が不要と判断すれば、その旨を誠実にお伝えします。実際に手を動かす部分をご依頼いただく場合は、有償のご支援としてお引き受けします。
※本記事の日数は、内閣府「「国民の祝日」について」の祝日・休日(2026年10月19日に確認)をもとに、土曜・日曜・祝日・休日を休みとした場合(「土曜も開ける会社」の表は、日曜・祝日・休日を休みとした場合)として当社が計算したものです。お盆・会社の休み・取引先のカレンダーは入っていません。祝日・休日の最新は、内閣府のページでご確認ください。
※本文の日数と3つの表は、内閣府「「国民の祝日」について」(上記のURL)の祝日の一覧(CSV)を加工して、当社が作成したものです。総務省統計局の解説についての記述は、上記のPDFの内容を当社が要約したものです(原文の引用ではありません)。