「ホームページから問い合わせが来ない」——その反応が、Googleマップからの電話に流れていることがあります。2026年6月8日から、その回数をGA4で見られるようになりました。つないでも問い合わせは増えませんが、見えるようになります。
「ホームページを作ったのに、問い合わせが来ない」——地元の中小企業の経営者から、私がいちばん多く聞く言葉です。ただ、そう決める前に確かめておきたいことがあります。御社に用のあるお客さんは、サイトのフォームではなく、Googleマップの電話番号を押しているかもしれません。マップで押された電話は、これまで自社サイトの数字には1件も出てきませんでした。だから数字の上では「反応ゼロ」に見えてしまうのです。
先に結論です。2026年6月8日から、Googleビジネスプロフィール(Google検索やGoogleマップに出てくる、お店・会社の無料の情報枠。略してGBPと呼ばれます)で押された「通話」「ルート(=道案内)」「予約」などの回数を、GA4(Googleアナリティクス4/自社サイトに何人来て、どのページを見たかが分かる、Google公式の無料の道具)の中で見られるようになりました。マップの数字とサイトの数字が、同じGA4に並ぶということです。
ただし、つないでも問い合わせが1件増えるわけではありません。増えるのは数字ではなく、見えるかどうかです。そして見られるのは、いつ開いても直近6か月分だけ。この2つを外して読むと、かえって投資の判断を誤ります。
(次の3つのうちどれに当てはまるか分からない方は、Googleで自社名を検索してみてください。会社名・住所・電話番号がひとまとまりで出る枠、それがGoogleビジネスプロフィールです。ただし枠が出ても、自社で管理できているとは限りません。そこを確かめる方法は、後半の「権限で止まったときは」にあります。)
①〜④は、先にひととおり読んでから開いてください。今日は[リンク]ボタンを押しません。
今日はここまでで十分です。まだつながっていなかった方は、後半の「つなぐ前に知っておきたい4つ」を読んでから、つなぐかどうかを決めれば間に合います。
私はGoogleビジネスプロフィールに登録していないため、つないだ後の画面は見ていません。書けるのは、つなぐ前——これから開く側の画面までです。あとは公式ヘルプの引用です。
ここからは根拠です。Googleアナリティクスの更新情報をまとめた公式ページ「Google アナリティクスの新機能」に、日付つきでこう載っています。
2026 年 6 月 8 日
Google ビジネス プロフィールとの新しいリンク
(英語版の同じ項目は「June 8, 2026」と「New Google Business Profile integration」です。)
では、何が見られるようになったのか。ヘルプ「Google ビジネス プロフィール(GBP)を Google アナリティクスに接続する」には、こう書かれています。
レポートには、リンクされているすべてのビジネス プロフィールから集計された次の指標が含まれます。
そして並んでいるのが、次の7つです(「レポート」=GA4で数字を見る画面のこと。「指標」=測る項目の名前のことです)。
ここは正直にお伝えします。このヘルプに書かれているのは、7つの名前までです。1つ1つをどう数えているかの細かい定義までは、このページには書かれていません。説明らしい説明といえるのは、このページの冒頭「リンクのメリット」に並ぶ「地域での影響の把握」という項目の一文——「ウェブサイトのクリック、電話での問い合わせ、ルート検索などのアクションを含め、ユーザーがビジネス プロフィールをどのように利用しているかを測定します」——までです(ここでいう「アクション」は、お客さんが実際に押した・選んだ操作のことです)。ですから、数字の細かい解釈に踏み込みすぎないほうが安全です。まずは「通話が月にどれくらい押されているのか」——それが分かるだけでも、判断の材料としては十分だと私は考えています。
置き場所についても書かれています。
レポートに「Google ビジネス プロフィール」専用のコレクションが表示されます。このコレクションは、リンクが存在する場合にのみ表示されます。
(「コレクション」=GA4のレポートのメニューに増える、ひとまとまりの棚のようなものです。)つないでいなければ、この棚はそもそも出てきません。「うちのGA4のレポートに、そんな棚は無い」という方は、故障ではなく、単につないでいないだけ、ということになります。
逆に、今日の1手の③で行が並んでいた方は、この棚がすでに出ているはずです。上の引用にあるとおり、リンクがあるときに「Google ビジネス プロフィール」専用のコレクションが表示されるためです。ただし私はその画面を見ていないので、棚の中がどう見えるかまでは書けません。今日の1手はここで終わりです。次に時間が取れるときに、その棚を開いてみてください。
| この画面で分かること | この画面では分からないこと |
|---|---|
| 情報枠で「通話」「ルート」「予約」などが押された回数(7つの指標。1つ1つの細かい数え方は、このヘルプページには書かれていません) | その電話が、実際の受注や来店につながったかどうか(ヘルプの指標一覧に、そうした項目はありません) |
| サイトの数字と、同じGA4の中で並べて見ること | 直近6か月より前の数字(Googleのヘルプに、この期間内のみと明記されています) |
| リンクしたビジネス プロフィール全体の合計 | 複数店舗をつないだ場合の、店舗ごとの内訳 |
以下の①〜④の引用は、出どころを別に書いていない限り、すべて先ほどのヘルプ「Google ビジネス プロフィール(GBP)を Google アナリティクスに接続する」からです。
Google ビジネス プロフィールの指標に含まれるデータは、過去 6 か月分です。Google アナリティクスでこれより長い期間を選択しても、Google アナリティクスのレポートに表示されるのはこの期間内のデータのみです。
先ほどの更新情報のほうは、英語版で「rolling 6-month window」——ずっと動き続ける6か月の窓、という言い方をしています。「去年の同じ月と比べる」という使い方は、この画面ではできません。だからこそ、この画面を使うなら、手元にも記録を残しておくのが安全です。今日の1手の④で日付を書くのは、「いつ確かめたか」という起点の1行にあたります。そしてつないだ後は、月に一度でも「通話」の回数を紙に書き足してください。手元に記録が無ければ、6か月より前のことは、後から誰にも分からないからです。
なお「今日つなげば、過去6か月分がすぐに見られる」とまでは、今回参照した公式の2ページ(ヘルプ本体と更新情報)には書かれていません。私も断定しません。さかのぼれたら儲けもの、くらいに構えておくのが安全です。
Google アナリティクスには、業種に関係なく、利用可能なすべての Google ビジネス プロフィールの指標が表示されます。これは、ビジネスに関係のない指標が表示されない Google ビジネス プロフィールのパフォーマンス ダッシュボードとは異なる点です。
(引用の中の「パフォーマンス ダッシュボード」は、Googleビジネスプロフィール側にある、成績を見るための画面のことです。)工務店の画面に「メニュー」、部品加工の会社の画面に「予約」——自社に関係のない項目も並びます。そこが0でも、設定を間違えたわけでも、会社に問題があるわけでもありません。「うちに関係のある項目だけを見る」と決めて開けば、それで十分です。ここを知らないまま開くと、0の列を数えて落ち込むだけになってしまいます。
共有する特定の GBP データポイントを管理する設定はありません。リンクすると、上記のすべての指標が共有されます。
(「データポイント」=ここでは、上の7つのような1つ1つの数字のことです。)「通話だけ渡して、予約は渡さない」という選び方はできない、ということです。ただし、やめたくなったら戻せます。ヘルプには「リンクは Google アナリティクスの管理画面からのみ削除できます。」とあり、消す場所は、つないだのと同じ画面です。
GBP の指標は、カスタムのデータ探索や比較で使用したり、フィルタを適用したりすることはできません。
(「データ探索」=GA4の中で、自分で条件を組んで表やグラフを作る機能のこと。「フィルタ」=条件をつけて、見たいものだけに絞り込むことです。)さらに、店舗を複数持っている会社は、ここも押さえてください。
複数の Google ビジネス プロフィールがリンクされている場合、個々のビジネス プロフィールで GBP の指標データを分割またはフィルタすることはできません。
3店舗つなげば、出てくるのは3店舗の合計だけです。店舗別の内訳は出ません。「A店とB店、どちらの電話が多いか」を知りたい場合、この画面では答えが出ない、ということになります。
最後にもう1つ、「書かれていないこと」について。この機能について、検索での見え方が変わるとは、ヘルプにも更新情報にも書かれていません。書かれていないことを、私は「良くなる」とも「悪くなる」とも言いません。ここに書かれているのは、数字の受け渡しの話だけです。
ヘルプは、つなぐために必要な条件を2つ挙げています。
Google アナリティクスのプロパティの編集者または管理者のロール。
リンクする Google ビジネス プロフィールのオーナーまたは管理者の権限。
(「プロパティ」=GA4に登録した1つ1つのサイトのこと。「ロール」=役割・権限のこと。「編集者」「管理者」「オーナー」はその権限の名前で、「誰がどこまで触れるか」の区分です。)
ここで止まる会社は、かなり多いと思います。GA4がサイトを作った会社のアカウントに入っている、GBPが以前の担当者のGoogleアカウントで作られている——珍しいことではありません。そして、それは誰かの落ち度ではありません。そのときいちばん早く前に進む形を選んだ結果であることが、ほとんどです。
むしろ、今日つまずいたことで「自社の数字が、いま自分の手元に無い」とはっきりします。これは、この先どんな手を打つにしても必ず必要になる情報です。誰が持っているのかは、質問を1つ送れば分かります。今日の成果は、誰に聞けばよいかが決まり、その質問を送り終えていることです。やることは、次のどちらかを送るだけです。
今日はこれで十分です。返事が来てからで、何も遅れません。もし「GA4は入れていません」という返事だったら、それも大きな収穫です。マップからの電話どころか、サイトの数字そのものがまだ手元に無い、ということが分かるからです。
ちなみに、「問い合わせが来ない」には、もう1つよくある落とし穴があります。フォームは動いているのに、メールだけが届いていないというものです。こちらについては、返信メールが相手に届いているかを確かめる記事に書きました。マップを疑う前に、まずそちらを確かめたほうがよい場合もあります。
ここからは、私が名古屋で見てきた範囲での見立てです。調査に基づく数字ではありません。
私は独立する前の15年間、製造・生産管理・営業の現場で働いてきました。その頃から今も変わらないと感じるのは、東海の商売の多くが、いまだに「電話1本」で動いているということです。
名古屋の工務店なら、施主が「名古屋 リフォーム 相談」と調べ、マップに出た番号をそのまま押す。刈谷や四日市の部品加工なら、発注側の担当者が「◯◯加工 愛知」で調べ、会社の情報枠から電話をかける。栄の整体院や飲食店に至っては、フォームを埋めるより、電話・ルート・予約のほうがよほど自然です。これらの行動は、自社サイトの数字にはほとんど現れません。
この構図がやっかいなのは、数字にならなかった反応は、無かったことにされるという点です。「サイトからの問い合わせは月2件。やっぱりWebは効かない」——そう判断して、次の一手をまとめて止めてしまう。ところが実際には、マップの電話が月に何十回も押されていた、ということが起こり得ます。止めた先が、効いていなかった施策ではなく、効いていた施策のほうだったとしたら。これがいちばんもったいない。
逆のことも起こります。つないでみたら、通話もルートもほとんど0だった。それも立派な収穫です。「マップからは来ていない」とはっきりすれば、そこに時間とお金を使わずに済みます。どちらに転んでも、判断の材料が1つ増える。それが、この機能の値打ちのすべてです。
私がいつも同じ順番でお伝えしているのは、経営のボトルネック(詰まっている一番の課題)がどこにあるのかを数字で確かめてから、道具を選ぶということです。GA4でお客さんがどこで去っているのかを見る話は、こちらの記事にまとめました。今日の1手は、そのさらに手前——そもそも数字がひととおりそろっているかを確かめる作業にあたります。
名古屋のマークレストで私がお引き受けしているのは、こうして手元に集まった数字を並べて、どこが詰まっているのかを一緒に見極め、どこから手を付けるかを整理するところです。つながっているかどうかを確かめるところまでは、今日ご自身でできます。
その「一緒に見極める」「どこから手を付けるかを整理する」——ここは有償のご支援になります。無料でお受けしているのは、次にご案内する初回面談(90分程度)までです。
まずは話を聞いてみたい、という段階でしたら、無料相談はこちらのお問い合わせフォームからどうぞ。
初回面談はオンラインで90分程度。こちらから契約を急かしたり、その場で契約をお願いしたりすることはしません。新たな投資が不要と判断すれば、その旨を誠実にお伝えします。
※本記事の内容(Googleのヘルプの記述および画面についての説明)は、2026年9月10日時点のものです。日付・仕様については英語版のページでも同じ内容であることを確認しています(日本語のヘルプページには「このページには、AI 技術を使用して翻訳されたコンテンツが含まれている場合があります。AI 翻訳には誤りが含まれている可能性があります。」という注記があるためです)。Googleの画面の作り・項目名・仕様・ヘルプの記述は変わることがあります。また、画面の見え方はご利用の環境によって異なる場合があります。最新の内容は上記のGoogle公式ヘルプでご確認ください。