ブックマークで開く自社サイトと、お客様が検索から押して着く先は同じとは限りません。検索から押すとよそへ運ばれ、直接開くと運ばれない場合があるとGoogleが書いています。月1回の確かめ方と、見えなかった=書き換えられていない、ではない理由。
社長が自社サイトを開くのは、ブックマーク(よく開くページの登録)か、アドレスの直接入力が多いでしょう。初めてのお客様の中には、Googleで社名を検索し、一覧から押して入ってくる方がいます。
この2つの道順で、着く先が同じとは限りません。Google自身が公式の文書で、検索結果から押すと不審なページへ運ばれても、同じURL(ページの住所)を直接開くと運ばれない場合がある、と書いています。
だから月に1回、お客様と同じ道順で自社サイトを開き、着いた先を見てください。
対象は、ホームページがあり、社名で検索すると出てくる会社すべてです。来た人を数える道具や、広告の有無は問いません。ホームページが無い会社は対象外です。社名で探しても自社サイトが出てこない場合は、今日の確かめ方より手前に別の詰まりがあります。その場合の最初の一歩は、以前の記事自社名で検索して出る1行目|見つかっても選ばれない3つの表示の前半にあります。
お金も道具も、ログインも権限も要らず、誰にも頼まず今日できます。1回1分ほどです。
ドメインが自社のもの(名刺やふだんのアドレスと比べます)で、自社のページが出ていれば、今日、この端末、この道順では、よそへ運ばれていません。「www」が付く・付かない、「http」が「https」に変わる、自社サイトの中でほかのページへ移る、サイトを移した先の新しいドメインへ移る。これらは正常な転送(開いたページから自動で別のページへ移る仕組み)で、よそへ運ばれたことには当たりません。同じ名前の別の会社のページに着いたら、押す題名の取り違えです。一覧に戻って押し直します。
Googleは、よそへ運ぶ転送を、サイトが第三者に勝手に書き換えられたときの例に挙げています。運ばれれば、お客様は御社に着きません。Googleの検索ヘルプも、書き換えの可能性を示す表示が検索結果に出たサイトは、表示が消えるまで訪問しないよう一般の利用者に勧めています。どちらでも、入口で止まるお客様が出ます。
ただし、運ばれなかったからといって、書き換えられていないとは言えません。Googleは、運ばれ方がどこから来たかや端末で変わる場合があると書き、持ち主や利用者から見つけにくい形の書き換えも例に挙げています。今日分かるのは、その端末・その道順・その時点のことだけです。
確かめ方を「お客様と同じ道順」に変えたこと自体が、今日の成果です。来月も同じ道順で1回。もう一段見たい方は、パソコンでSearch Console(サイトの持ち主向けのGoogleの管理画面)の「セキュリティの問題」を開きます。問題が無ければ、チェックの印と「問題は検出されませんでした」が出ます。自分で開けない場合は、サイトを預かっている相手(制作会社や社内の担当者など)に「Search Console の『セキュリティの問題』は、『問題は検出されませんでした』ですか」と1問だけ。返事が今日来るとは限りません。何も見つかっていないなら慌てて連絡する必要はなく、聞くのは次に連絡するついでで十分です。
運ばれた先や警告の画面では、何も押さず、入力も、ダウンロードもしないでください。画面を撮ったら閉じます。自社サイトの中も、自分では触らず、消さないでください。日時と端末を控えて、預かっている相手へ見たことだけを1行で送ります。「検索結果から押すと、この画面になります」(押さなかったなら「検索すると、この表示が出ます」)。自社のものか迷うドメインでも、同じ1行で足ります。預かっている相手が分からない・いない場合は、サーバー代やドメイン代の請求(メールで届くものを含む)を送ってきている会社が次の連絡先です。こちらも、返事が今日来るとは限りません。
根拠は、Google 検索セントラルの「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」です。スパム(利用者をだましたり、検索の仕組みを操作したりする手法)について、Googleが定めている公式の文書です。その中の1つの節は、こう始まります。
ハッキングされたコンテンツとは、サイトのセキュリティ上の脆弱性に付け込まれ、許可なくサイトに配置されたコンテンツのことです。ハッキングされたコンテンツによって、有用でない検索結果がユーザーに表示されるだけでなく、ユーザーのパソコンに悪意のあるコンテンツがインストールされるおそれもあります。ハッキングの例としては、次のようなものが挙げられます。
Googleが「ハッキングされたコンテンツ」と呼んでいるのは、サイトの守りの弱いところ(脆弱性)を突かれて、許可なく置かれたもののことです。この記事では「第三者に勝手に書き換えられる」と書いてきました。このあとGoogleは例を4つ挙げていて、転送はその4つめです。全文を引きます。
リダイレクト: ハッカーは、有害なページやスパム行為をするページにユーザーをリダイレクトする悪質なコードをウェブサイトに挿入することがあります。この種のリダイレクトは、リファラー、ユーザー エージェント、デバイスによって異なる場合があります。たとえば、Google 検索結果から URL をクリックすると不審なページにリダイレクトされても、同じ URL にブラウザから直接アクセスするとリダイレクトされない場合があります。
言葉を置き換えます。「リダイレクト」はこの記事でいう転送、「リファラー」はどこから来たか、「ユーザー エージェント」は見るのに使っているソフト(ブラウザなど)の種類、「デバイス」は端末のことです。つまり、どこから来たか・何で見ているか・どの端末かによって、運ばれ方が変わる場合がある、ということです。
英語版の同じ箇所は、運ばれる相手を some users(一部の利用者)と書いています。全員が運ばれるとは限らない、という書き方です。社長が開いて運ばれなかったことと、お客様が運ばれていないことは、別の話になりえます。
残りの3つの例は、既存のページに悪意のある内容を入れる、新しいページを勝手に足す、検索エンジンには見えても持ち主や利用者からは見つけにくい内容を足す、というものです。書き換えの形は転送だけではなく、目で見て気づきにくいものもあります。今日の1手で分かるのは、そのうち、検索して押したときに目に見える範囲のことだけです。
ブックマークやアドレスの直接入力で開くのは、上の引用でいう「ブラウザから直接アクセス」する側です。お客様は「Google 検索結果から URL をクリック」する側です。
たとえばパソコンの Chrome(Google のブラウザ)で、Google の検索結果から押して開くと、開いた先のページには、直前にいたのが https://www.google.com/ だという情報が渡ります。引用の「リファラー」は、この情報のことです。書き換えの中には、この違いによって運ぶかどうかが変わるものがある、とGoogleは書いているわけです。
ブックマークで開くのは自然なことで、社長の落ち度ではありません。ただ、その道順では見えない形がある、とGoogleが書いています。だから月に1回だけ、お客様の側の道順に切り替えます。
転送には、ふつうに使われている正常なものがあります。Googleも同じポリシーの別の節で、正当な理由で別のURLへ転送する、スパムではないものも多いとして、サイトを新しいアドレスへ移す、複数のページを1つにまとめる、ログインしたあとにサイトの中のページへ案内する、の3つを例に挙げています。取り違えて、預かっている相手に「転送を全部外してください」と頼むと、必要な転送まで外れてしまいます。今日の1手で着いた先について見るのは、転送があったかどうかではなく、着いた先のドメインが自社のものか、出ているのが自社のページかです。
| 今日の確認では「よそへ運ばれた」に当たらないもの(正常な転送) | 預かっている相手へ、見たことを伝えるもの |
|---|---|
| 「www」が付く・付かないが入れ替わる | 着いた先のドメインが、自社のものでも、同じ名前の別の会社のものでもない |
| 「http」が「https」に変わる | ドメインは自社のものなのに、自社と関係のない内容が出ている |
| 自社サイトの中で、自社のほかのページへ移る | 自社の検索結果に、見慣れない注意書きが出ている |
| リニューアル前の昔のURLから、今のURLへ移る | 自社サイトを開く前に、警告の画面が挟まる |
| サイトを移した先の、新しい自社のドメインへ移る | どちらの列に当たるか迷うもの(同じ1行で足ります) |
自社サイトの中で別のページへ移る転送や、リニューアルで変わった昔のURLから今のURLへ運ぶ転送も、「よそへ運ばれた」には当たりません。ただし、押した題名と違うページ(たとえばトップページ)に着くのが望ましいかは別の話で、以前の記事名刺やリンク集に残った昔のURL、今も開きますか|転送は「1 年以上」に書きました。
余力があれば、Googleで site:自社のドメイン と入れて検索します(例:site:example.co.jp。example.co.jp のところを自社のドメインに置き換えます。半角で入れます。名刺のアドレスに「www.」が付いていても、外して入れます。外しても、「www.」の付いたページまで含めて出ます)。site: は、そのドメインのページだけに絞って検索結果を出すための、Googleの決まった書き方です。
見るのは、自社の事業と関係のない言葉(扱っていない商品の名前、見慣れない外国語の文など)が並んでいないかです。Googleの site: の説明ページ(英語)も、自社サイトのスパムの問題を見つける使い方として、site: のあとに言葉を足して検索する例を挙げています。
作った覚えのないページがあっても、それだけで書き換えと決めつけないでください。Search Console のヘルプは、問題が見つかったあとの確かめ方の1つとして、小規模なサイトなら site: の一覧で、自分では作成していないページが無いかを見る方法を挙げています。一方で、サイトを作る仕組みによっては、記事の一覧や分類ごとのページなどが自動で作られることがあり、社長が一つひとつ作った覚えのないページの中には、そうした正常なものも含まれます。見覚えがないというだけで預かっている相手に問いただすと、正常なものまで疑うことになりかねません。覚えのないページがあったら、押して開かずに、一覧に出ている題名などの文字に、上に書いた「自社の事業と関係のない言葉」が並んでいないかを見ます。
一覧のいちばん上に「Google プロモーション」という枠(Search Console の案内)が出ることがあります。これはGoogleからの案内で、自社のページではありません。
Googleは同じ説明ページで、site: はGoogleに登録されたURLを全部返すとは限らないこと、検索語を足さない site: の結果は関連の強さの順には並べておらず、いちばん上に短いURLが出やすいほかは比較的ランダムであることを書いています(英語版の趣旨)。並んでいないことは、書き換えられていないことの証明にはなりません。並びの順番にも、意味を読み取らないでください。
並んでいたら、そのページは押して開かずに、検索結果の画面を撮り、下の「見つけたときに」と同じように伝えます。送る1行は「Googleで site:◯◯.co.jp と検索すると、添付の画面になります」に変えて使えます。
Search Console を開ける方は、パソコンの画面で、左の列の「セキュリティと手動による対策」を開き、中の「セキュリティの問題」を選びます。問題が無ければ、チェックの印と「問題は検出されませんでした」と表示されます。問題が表示されていたら、そこに出ているページを自分で開きにいかず、その画面を撮って、下の「見つけたときに」と同じように、預かっている相手へ伝えます。ここに出るのは、Googleの評価で見つかった問題です。
問題があるページやサイトについて、Search Console のヘルプ(日本語版。AI翻訳の注記があります)は、次のように書いています。
ページやサイトがセキュリティの問題の影響を受けている場合、検索結果に警告ラベルが追加されたり、ユーザーがそのページにアクセスしようとすると、ブラウザでインタースティシャルな警告ページが表示されたりします。
英語版は can appear(出ることがある)という書き方です。「インタースティシャルな警告ページ」は、ページが開く前に挟まる警告の画面のことです。上の表の右の列の「注意書き」「警告の画面」は、たとえばこうしたものです。ただし、開く前に挟まる画面が、アドレスが http:// のままのページへ進む前に Chrome が出す確認の画面のこともあります。これは書き換えとは別の話で、以前の記事ChromeがHTTPに警告|名刺とチラシのURLを今日棚卸しするに書きました。どちらの画面か分からないときも、その画面から先へは進まず、撮って閉じ、同じ1行で伝えます。
Search Console を誰が持っているか分からない場合は、上の1問を、預かっている相手に送れば足ります。どのアカウントに誰が入れるかを整えるのは、今日の話ではありません。返事が「登録していない」でも、今日の1手(検索して押す)は、月に1回そのまま続けられます。
Search Console のヘルプ(日本語版。AI翻訳の注記があります)は、サイトの持ち主が問題を確かめる手順の中で、次のように書いています。
ブラウザを使って、サイトの感染したページを直接表示することはおやめください。
理由として、感染した(悪意のあるプログラムが仕込まれた)ページをブラウザで開くと、パソコンに被害が及ぶおそれがあることを挙げています。この注意は、問題が見つかったページについてのものです。この記事でも、検索結果の注意書き・開く前の警告の画面・Search Console の問題・よそへ運ばれた、のどれかが分かったら、そのページは開かずに伝える側に回ります。今日の1手は、まだ何も見つかっていない自社サイトを、お客様と同じ道順で1回開くものです。運ばれた先を見つけたら、それ以上は開かず、画面を撮ったら、ほかには何もせずに閉じてください。
送る1行は、たとえばこうです。◯のところを埋めて、撮った画面を添えれば使えます。
Googleで社名を検索し、検索結果から自社のサイト(◯◯.co.jp)を押すと、添付の画面になります(◯月◯日◯時ごろ・スマートフォン/パソコンで確認)。
押す前に注意書きが出ていて押さなかった場合は、「Googleで社名を検索すると、添付の表示が出ます」に変えて使えます。
預かっている相手が分からない、またはもういない場合は、サーバー代やドメイン代の請求(メールで届くものを含む)を送ってきている会社が、次の連絡先です(請求が御社あてなら、御社はその会社のお客様です)。ドメインの名義や、いまの窓口を手元で確かめる方法は、以前の記事ドメインの名義は誰ですか|引っ越しを決めるのは払う人ではないに書きました。どの相手も、返事が今日来るとは限りません。
検索結果に出る注意書きの1つについて、Googleの検索ヘルプは、サイトの既存のページが改ざんされた、または迷惑なページが新たに足されたと思われるときに出る表示だ、と説明しています。表示の文言は、ヘルプの日本語版では「このサイトは第三者によってハッキングされている可能性があります」と訳されています(このヘルプにはAI翻訳の注記があり、実際の検索結果に同じ文言で出るかは、この記事では確かめられていません)。同じヘルプは、次のように書いています。
Google では、検索結果にこのメッセージが表示されなくなるまで当該ウェブサイトにアクセスしないことをおすすめしています。
ウェブサイトの所有者が対処しない限り、「このサイトは第三者によってハッキングされている可能性があります」という通知は削除されません。
待っているだけでは、表示は消えません。対処するのは、サイトの持ち主の側です。社長の今日の役目は、預かっている相手に見たことを伝えるところまで。直し方の手順は、この記事では扱いません。
展示会で名刺を交換した相手が、帰りの電車でスマートフォンを出し、社名を検索して押す。紹介で社名を聞いた取引先の担当者が、会う前に検索して押す。どちらも、御社の名前をすでに知っている人です。名刺の電話番号にかける人もいますが、検索して押す人にとっては、この入口が御社への最後の1歩です。
社長ご自身が自社サイトを開くのは、ブックマークからが多いのではないでしょうか。だから、この入口だけは、社内の誰も通らないまま月日が過ぎることがあります。問い合わせが来ないからと、作り直しや広告の追加を決める前に、0円でできる確認として、お客様と同じ道順を1回通っておく。これで問い合わせが増える、という話ではありません。数字を見る前に、お客様が通る入口を一度通ってみる。私は、この順番が大事だと考えています。
よそへ運ばれた、見慣れない画面や注意書きが出ていたとき、いちばん早い道順は、上に書いた連絡先(サイトを預かっている相手、分からなければ請求を送ってきている会社)への連絡です。私との面談を待つ必要はありません。
また、今日の1手で何も見つからなかった方に、私から「書き換えられていません」と請け合うことはできません。今日の確かめ方で分かる範囲は、上に書いたとおりです。
私の役目は、今日の1手で通った入口の先——御社のサイトに着いたお客様が、問い合わせに至るまでのどこで離れているかを、数字と実際の画面の両方で確かめる、その部分です。ここは有償のご支援になります。無料でお受けしているのは、次にご案内する初回面談(90分程度)までです。
今日の1手を試してみて、気になる点が残った方は、無料相談はこちらのお問い合わせフォームからお知らせください。初回面談(90分程度)で伺うのは、現状とお困りごとです。そのうえで、新たな投資が不要と判断すれば、その旨を誠実にお伝えします。実際に手を動かす部分をご依頼いただく場合は、有償のご支援としてお引き受けします。
※本記事は、Google の公式ドキュメントとヘルプを2026年10月1日に確認して書いています。Search Console の画面の表記(「セキュリティと手動による対策」「セキュリティの問題」「問題は検出されませんでした」)と、検索結果の画面に出る枠の名前(「AI による概要」「Google プロモーション」)は、同日時点のパソコンの日本語の画面のものです。端末によって、出方が違うことがあります。画面の表示や説明は変わることがあります。最新は公式でご確認ください。下記のうち、Google 検索ヘルプと Search Console ヘルプの日本語版には、AI 技術で翻訳された内容を含む場合がある旨の注記があります。